「フィードバック」と「フォローアップ」、品質管理に限らず、教育・訓練などでも使われている言葉です。
同じ意味で、「フィードバック」と「フォローアップ」を使っていることもあり、言葉の意味を意識して使い分けまではしていないイメージがあります。
ここでは、「フィードバック」と「フォローアップ」の違いについて説明します。
なお、私が考える言葉の意味合いなので、言葉の意味としては正確ではないと思いますこと、ご了承ください。
まずは言葉の意味から
私の考える「フィードバック」と「フォローアップ」の意味を説明します。
- 「フィードバック」と「フォローアップ」の対象としては、モノ(製品)や人(力量)を想定しています。
フィードバック(feedback)
フィードバックとは、
- 製品やその人の力量を上げる(より良くする)ために、意見や問題点(課題)を指摘すること
- 例1:内部監査で、前回の観察事項について再発していないことを確認したと報告すること
- 例2:教育・訓練後の試験の結果を説明すること
です。
フィードバックによる意見や問題点は、製品や力量向上のために利用します。
- 製品ならフィードバックによる改良など
- フィードバックにより、力量(評価項目)向上の方法を変えるなど
フォローアップ(follow up)
フォローアップとは、
- ある結果のその後を追いかけること
- 例1:内部監査での不適合が是正(改善)されるように、サポートしたり見守ったり(経過観察したり)すること
- 例2:教育・訓練の後、反省点を改善するためにサポートしたり改善の様子を見守ること
です。
ここでの「見守る」には、徹底させるという意味合いが含まれますので、時間的にも長時間(期間)が必要なことです。
フォローアップには、ある結果のその後を追いかけるという意味合いがあります。
なお、フォローは、
- サポートする、支援する。
ということです。
フォローアップのようにサポート(支援)後の経過を見守るということは含まれない、一時的なサポート(支援)という意味合いです。
「フィードバック」と「フォローアップ」の違い
「フィードバック」と「フォローアップ」の違いについて、改善を例に説明します。
「あることを改善するために行う」という場合、「フィードバック」と「フォローアップ」は同じ意味といえます。
しかし、やり方に注目すると、
- フィードバックは、文字通り返すこと
- フォローアップは、返したことを一緒に進めること
という違いがあります。
何をもって完了かに注目すると、
- フィードバックは、1回返すと完了
- フォローアップは、1回返したことをサポートして完了
という違いでもあります。
フォローアップの中に(フォローアップの最初は)、フィードバックであると考えてもよいと思います。
フォローアップしたいけれど、フィードバックで済ませてしまうこともありがちです。
参考:フィードバックの参考書籍
フィードバックがうまくいかない場合、改善するのは意外に難しい場合が多いようです。
フィードバックの考え方について、以下の本が参考になりましたので紹介します。
- 気になる部分から読んでもよいと思います。
まとめ
「フィードバック」と「フォローアップ」、品質管理に限らず、教育・訓練などでも使われている言葉ですが、同じ意味で使っていることもあり、言葉の意味を意識して使い分けまではしていないイメージがあります。
ここでは、「フィードバック」と「フォローアップ」の違いについて、以下の項目で説明しました。
- まずは言葉の意味から
- フィードバック(feedback)
- フォローアップ(follow up)
- 「フィードバック」と「フォローアップ」の違い
- 参考:フィードバックの参考書籍