私(はかせ)がISO9000シリーズを勉強するきっかけ(ISOとの出会いとかかわり)は、1つの相談からでした。

ISO(ISO9001の2000年版)を取ろうとおもうのだけど、博士(はかせ)どう思う?

調べてみますので時間をください。
社長さんの一言がきっかけとなり、認証取得であれば審査員になるのが一番と審査員講習を受け、認証取得のお手伝いをさせて頂いてから早十余年。ISO9001:2000導入に始まり2015版への改定などを通して品質マネジメントを知るほどに、チームやプロジェクトにも使える意外に良い仕組みであることを再認識しています。
このブログでは、20名程度のモノづくりメーカーを想定して具体的で分かりやすいことを目指し、「品質マニュアルと関連規定」や「内部監査ガイド」の他、「環境マニュアル」、「ISMS、情報セキュリティ」についてまとめています。
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ISO(品質)はよくできたマネジメントの仕組みです
品質マネジメントというとモノづくりや製造業のイメージが強いかもしれません。確かに、ISO9000の中でも設計・開発は仕組みとしてよくできているとの定評があります。
しかし、ISO9001:2015では品質マネジメントと経営の統合がこれまでより強く求められるようになり、ISO9000だからと言って何か特別なことが要求されているわけではありません。
例えば、
- マネジメントレビュー(実はやってるマネジメントレビュー)は、経営の中の一部としてすでに実行していることです。
- 内部監査は、積極的に利用して(内部監査による継続的改善)、会社をよりよくすることもできる仕組みでもあります。(このための内部監査員教育資料として「内部監査ガイド」を作成しました。)
現在では、附属書により品質マネジメント、環境マネジメント、情報セキュリティなどについても、マネジメントシステムの共通化が進んでいます。
ISO(品質)を認証の取得と維持で終わらせず、マネジメントレビューや内部監査を積極的に利用してみてはいかがでしょうか?
品質マネジメントは、マネジメントの仕組みとしても使えますし、PDCA、プロセスアプローチ、リスク管理の考え方は、様々なプロジェクトへの取り組みにも適用できるよい仕組みだと考えています。

ISO(品質)は、マネジメントのシステムとしてよくできていると考えています。
品質マネジメントシステムの7原則
マネジメントや原則と聞くと難しいイメージをお持ちかもしれません。
- 顧客重視
- リーダーシップ
- 人々の積極的な参加
- プロセスアプローチ
- 改善
- 客観的事実に基づく意思決定
- 関係性管理
のことですが、どれが最も重要かといったものではありません。
私は品質マネジメントについて次のように説明しています。

はかせ
品質マネジメントシステムとは、ビジョン(ありたい姿、イメージ)があり、「顧客満足」を高めるために、「継続的に改善」していくことです。そのための取り組み方として「プロセスアプローチ」を使っています。
品質マネジメントとDoから始めるPDCA
ISOでよく言われるPDCAについては、品質マニュアルにも組み込まれています。

PDCAは、P(計画)からではなく、まずはできることをやってみる(Do)。例えば、記録をつける、残すからでもよいので、行動を起こすことが重要です。

品質マネジメントとは、
「社長が自らのビジョンを実現するためにリーダーシップをとり、顧客を重視し、業務を改善し続けること」
です。会社を運営(経営)にも利用できるよくできたツールだと考えています。

はかせ
今もレベルアップ(継続的改善)や評価などに頭を悩ませながら、品質マネジメントの良さを感じ利用しています。
そして、明確な(具体的な)ビジョン(ミッション)は、PDCAを回す力になります。

「書類さえあればよい」、「審査前の準備が大変」といった、私としては非常に残念な状況を見聞きすることもあります。品質マネジメントの形式的な導入は百害あって一利なしです。このブログが会社をよりよくするヒントになれば幸いです。

はかせ
認証取得・維持が目的の場合もあることは理解していますが、経営判断とはいえもったいないなと感じています。
品質マニュアルと関連規定

はかせ
品質マニュアルと関連規定は、会社に合わせて作り上げていくものです。20名程度のメーカーを想定し、わかりやすくて使える品質マニュアルを目指して作成しました。

「わかりやすい品質マニュアルの作り方」のKindle本を出版しました。

教育・訓練
ISO導入後も会社全体の大きなPDCAや部署やプロセス毎の小さなPDCAを回し継続的に改善を続けていくことになります。
教育・訓練に関連する資料をまとめています。
内部監査ガイド

はかせ
品質マネジメントシステムには、マネジメントレビューや内部監査が欠かせません。
内部監査員教育のため「内部監査ガイド」を作成していたので、そのものずばりではありませんが公開したところ、思いのほか読まれているようです。監査員教育だけでなく、監査員としての振り返りなどにも参考にしていただけているのかもしれません。

ISO9001:2015になり品質マネジメントと経営との統合がさらに進んでいます。「実はやっているマネジメントレビュー」が、見直しのヒントになれば幸いです。

「内部監査ガイド」を中心にKindle本を出版しました。(2020年8月)

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