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内部監査員のすすめ:内部監査はマネジメントを知り学ぶよいチャンス

内部監査ガイド

内部監査員になりたくてなる人がいるかは分かりませんが、「内部監査員をやってみませんか」と言われたら、やってみることをおすすめします。

私の場合、内部監査員の候補者をみつけて育てないと、(自分が大変過ぎるという)必要性に迫られたことが、内部監査員をスカウトして育てる強い動機となりました。

実際に内部監査員を育ててみると、

  • QMS(品質マネジメントシステム)の認証維持に必要な内部監査をすること

だけではなくて、

  • 内部監査員になるための過程や実際に内部監査を経験することは、マネジメントについて知り、考えるよい機会でもある。

ことに気づきました。

ここでは、QMS(品質マネジメントシステム)の概要、内部監査員をやってみることをおすすめする理由などを説明します。

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QMS(品質マネジメントシステム)とは

QMS(品質マネジメントシステム)で求められていることは、

  • 顧客満足を高めること
  • 業務改善をすること
  • 力量向上のため教育・訓練を行うこと

です。

もう少し具体的にいうと、

  • 顧客満足を高めるとは、営業であれば予算達成、営業意外であれば営業予算を達成するために取り組むこと
  • 業務改善は、業務の量を増やしたり、製品や業務のミスを少なくしていくこと
  • 目標達成に必要な力量を明確にして、教育・訓練により向上させていくこと

になります。

このための手段として、

  • 全社の品質方針や品質目標に基づき、部署の品質目標を立て、品質目標実施計画により目標達成に取り組むこと
  • 教育・訓練により、教育・訓練実施計画により、個人やチーム(組織)の力量向上に取り組むこと

と考えることができます。

内部監査員のお仕事とは

内部監査は、ISO9001の要求事項にもなっていますが、認証取得直後は、ISO規格要求事項や品質マニュアルと関連規定との不整合はないかなどの確認が主になる場合が多いです。

QMSの認証取得後3年でISO認証の更新審査となります。

更新審査後には、内部監査の目的や重点は、

  • 品質マニュアルや関連規定で定められた記録の有無の確認

から、

  • 自社の品質方針・品質目標の達成状況の確認
  • 監査対象部署が困っていることや業務改善につながることはないか
  • 複数部署が関連する困っていることや業務改善につながることはないか

を聞き出したり、みつけたりすることが主となってきます。

別の視点では、

  • QMSの最低限の形をつくること

から、

  • PDCAを自分で回せるようになっていること(目標を立て、進捗を管理し、目標を達成できたか振り返り、次の目標や計画に反映すること)

を確認するようになります。

はかせ
はかせ

内部監査とは、ISO9001や関連規格に基づき監査するイメージがあるようですが、実際に内部監査をしてみると、ISO9001の要求事項そのものの知識(ISO用語を含め)が重要ではないということに気づくようです。

品質目標の達成状況、実際の活動(実業務)、業務改善などを含めた教育・訓練への取り組みを聞いたり記録を確認する中で、目標達成や業務改善をよりよくするための材料を探すようなイメージになります。

QMSのマネジメントは経営のこと

QMSは、品質マネジメントシステムのことですが、「マネジメント」は「管理」という意味ではありません。

ISO9001の2015年版では、QMSと経営とのより一層の統合が求められており、「マネジメント」は「経営」のイメージになります。

「品質」は、物の品質だけでなくサービスも含みますので、QMSの品質は、一般的なイメージの品質というよりは、経営品質と考えた方がより近い意味になると考えています。

それでは、「QMSとは何ですか?」という質問については、

  • 品質マニュアルの「組織図」に基づき、
  • 会社全体の仕事を分けて、
  • 「QMS体系図」により会社全体の業務フロー(モノづくりの流れ)を表しています。

と説明しています。

ISOというとプロセスアプローチという言葉が出てきますが、

  • 会社全体の大きなプロセスは、品質マニュアルのQMS体系図
  • 営業、設計・開発、製造などの業務プロセスは、ISO規定類の業務フロー

に示されているプロセス(工程)に分け、業務を進めるのがプロセスアプローチだと説明しています。

内部監査とマネジメントレビュー

内部監査は、マネジメントレビューのインプット情報の1つでもあります。

経営者(社長)は、マネジメントレビューのインプット情報として、内部監査結果を受け取り、品質目標の進捗や達成状況を知るだけでなく、QMSの変更が必要かどうかを判断します。

PDCAでいえば、

  • 全社品質目標の計画を立て、進捗状況を内部監査で確認し、マネジメントレビューでチェックする。

ことになります。

なお、経営者(社長)としては、

  • 会社のパフォーマンスの発揮や向上に、QMSが役立っているか

ということが重要なポイントになります。

参考までに、マネジメントレビューは、いわゆる経営判断の一部に相当する内容です。

QMSが通常の経営(会社のマネジメント)と違うのは、内部監査とマネジメントレビューぐらいですが、マネジメントレビューは経営判断として実施しているので、内部監査だけがISO9001の要求事項を満たすために新規で取り組まなければならないことになります。

このことから、ISO9001の認証取得をしているのなら、認証維持を目的とするのではなく、会社全体のパフォーマンス発揮や力量の向上にISO9001のQMSを利用した方がよいと考える理由となっています。

内部監査員は、自分を客観的に評価するよい機会

実際に内部監査員(特にリーダー)を経験すると、

  • コミュニケーション(相手は通常部署長なので)をとれること
  • 記録(メモを含め)の重要性(思っていた以上に難しい)
  • 時間配分(自分が思っていたようには、実際には進まない)

ことが、反省点(監査リーダーとしての改善目標)になるようです。

上述の3点、シンプルにいえば、

  • コミュニケーション
  • 記録
  • 時間配分

が重要だということですが、これは、内部監査に限った話ではありません。

QMSのマネジメントについても、

  • 日々の業務
  • 部署内の業務
  • 複数の部署に関係する業務

といったように、社内でけでもマネジメントが必要なことは明らかです。

内部監査員になると、少なくとも内部監査責任者は、客観的な目で内部監査員の監査を評価します。

これを、第三者による客観的な評価を考えると、

(難しい自己評価によらず)自分の現在の能力(力量)評価の機会

となります。

内部監査員をやってみよう

内部監査員をスカウトする時には、次のことを説明すると、漠然とした不安がやわらぐようです。

  • ISOの知識(ISO9001の要求事項やISO用語)の知識は必要ない。
    • ISO9001の要求事項は、品質マニュアルでクリアしている。
    • ISO専門用語を内部監査で使っても伝わらないので使えない。
  • 重要なのは、部署長と話せるか、コミュニケーションがとれるか
    • 内部監査員はあくまでも対等(業務改善のお手伝いをする立場)

候補者が、内部監査員の教育・訓練を受けてみようと思ったら、

  • 個人の性格や業務内容も考慮して、あせらず育てていくこと

が、重要です。

内部監査員の教育を受けてみようかなと思うことは、

  • 「できない、やらない、いつまでもできない」から、
  • 「できない、やってみる、学ぶ」に進んだ。

ことになります。

これからの内部監査員候補者の方へは、

  • はじめの一歩を踏み出してみること

内部監査責任者には、

  • 踏み出した一歩を内部監査リーダーになるところまで、あきらめずに育てていくこと

が必要だと考えています。

内部監査の参考資料

ISO9001の品質管理や内部監査の参考資料として、自著で恐縮ですが紹介します。

実際に内部監査員を育てる必要性からKindle本にまとめました。

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20名規模のモノづくりメーカーを想定して作った品質マニュアルと関連規定です。

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「品質とは何?」「品質管理は何するの?」といった、モノづくりはじめての方への教育のためにまとめました。

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まとめ

「内部監査員をやってみませんか」と言われたら、やってみることをおすすめします。

実際に内部監査員を育ててみると、

  • QMS(品質マネジメントシステム)の認証維持に必要な内部監査をすること

だけではなくて、

  • 内部監査員になるための過程や実際に内部監査を経験することは、マネジメントについて知り、考えるよい機会でもある。

ことに気づきました。

ここでは、内部監査員をやってみることをおすすめする理由について、以下の項目で説明しました。

  • QMS(品質マネジメントシステム)とは
  • 内部監査員のお仕事とは
  • QMSのマネジメントは経営のこと
  • 内部監査とマネジメントレビュー
  • 内部監査員は、自分を客観的に評価するよい機会
    • 内部監査員をやってみよう
  • 内部監査の参考資料
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