製造管理規定:製造設備等の管理(標準)

品質の安定した生産を続けるために製造設備等の管理は不可欠です。

ここでは、フォークリフトや製造設備等を対象にしています。

以下、製品の識別とトレーサービリティ管理についてのルール(標準)の一例です。

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1. 目的

本標準は、製造設備等の管理に係わる標準を明確にすることを目的とする。

2. 適用範囲

本標準は、以下の設備等に適用する。

  • 製造設備
    • 製造に使用する装置等の監視機器(以下、これらを製造設備という)
    • 射出機、成型機、加工機械(ボール盤等)
    • フォークリフト、クレーン等

設備の使用、管理、追加等の際は、法令等の遵守を徹底すること。

なお、フォークリフト、クレーン等は、労働安全衛生法(施工例)により(特定)自主検査等が義務付けられている。

3. 製造設備の管理

部署長は、製造設備の管理について、監視機器を含めて管理する。

測定機器については、「検査設備管理標準」に従い実施する。

3.1 製造設備に必要な資格等の確認

部署長は、製造を行う場合、製造設備に必要な資格等を「資格台帳」に記録し管理する。

公的な資格のあるものは、「資格台帳」に資格名、有効期限等を明記する。

公的な資格のないものについては、当該設備による製造に必要な資格要件を定め、必要な教育・訓練を行い、必要な力量であると認定したことを「資格台帳」に明記する。

3.2 製造設備の管理方法

所管部署長は、製造設備管理担当者を定め、製造設備について以下の事項を実施する。

3.2.1 台帳管理

製造設備管理担当者は、設備を導入した際には設備台帳に次の項目を含め、登録する。

「3.2.3 維持管理(保守点検等)」に定める点検等による製造設備のメンテナンス記録と合わせ管理する。

  • 設備名
  • 設置場所
  • 主な仕様
  • 設備の型式
  • 設備管理番号
  • 点検頻度
  • 導入年月日

3.2.2 識別管理

製造設備管理担当者は、製造設備を日常点検対象設備と定期点検対象設備に区分して、使用中脱落しない方法で管理番号を表示する。

3.2.3 維持管理(保守点検等)

製造設備管理担当者は、製造設備の維持管理を行うための以下の点検を実施し、記録する。

点検方法については、チェックシートなどにより個別に定める。

(1)日常点検

「日常点検チェックシート」により、製造設備等の作業前点検を行い、異常がないことを確認してから作業を開始する。異常が発見された場合、内容を確認し処置する。

(2)定期点検

設備管理担当者は、定められた点検頻度に従い自主、又は外部業者による定期点検を行い、結果を設備台帳に記載して保管する。

(3)法令で定期点検が定められている製造設備の点検

フォークリフト、クレーン等

3.3 製造設備の取扱責任者の表示

部署長は管理する製造設備に取扱責任者名を表示する。

4. 製造設備等の保守(定期メンテナンス)

部署長は、製造設備の保守について、監視機器を含めて管理する。

測定機器については、「検査設備管理標準」に従い実施する。

4.1 メンテナンス計画の作成・報告

部署長は、次期予算作成時に、年度製造計画と共に、製造設備の保守計画を作成する。

保守計画には、製造設備の機能維持に必要な点検周期を定める。

保守計画は、社長及び財務部に期末までに報告する。

4.2 メンテナンスの実施

部署長は、製造設備の保守計画に基づき、メンテナンスを実施する。

この際、製造設備の突発的な故障等が発生し、製造設備の保守計画と期初計画との差が出る可能性が出た場合には、すみやかに、社長、財務部に報告し、製販会議等で製造計画等への影響を報告する。

4.3 メンテナンス実施時に特に注意すべき安全上のポイント

  • 点検中であることを明確にするため、表示旗等を掲示する。
  • 動力源スイッチを切り、運転操作禁止札を運転室に掛ける。
  • 必要な安全保護具を装着する。

4.4 メンテナンスの見直し

部署長は、保守点検を確実に実施するために、点検シートや取替基準などを作成し、定期的に見直すこと。

5. 作業の実施

部署長は、製造設備等を用いた作業を行う場合以下を実施する。

5.1 作業開始前に実施すること

  • 作業開始前の点検を実施する、又、実施されたことを確認する。
  • 点検又は補修中でないことを確認する。
  • 安全装置を確実に使うことを徹底する。

5.2 作業時の留意事項

部署長及び取扱責任者は、製造に関する機械等の取扱に際しての注意事項を、作業者に周知、徹底しなければならない。

作業者は、教育・訓練や指示されたことを遵守しなければならない。

5.3 取扱責任者の選任

製造設備の運転業務について必要な資格を有する者の中から、製造設備ごとに取扱責任者を選任し、その者の氏名等を見やすい箇所に表示するとともに、次の事項を行わせる。

  • 作業開始前点検の実施をチェックリスト等により確認する。
  • 異常等の報告を受けた場合は、直ちに、使用禁止、補修その他の必要な措置を講じる

5.4 作業環境の維持

  • 作業に必要な作業空間及び通路を確保するとともに、つまずき、滑り、転倒等の危険がない状態を維持する。
  • 運転者が安全に運転できる視界を確保する。
  • 製造設備の点検または補修を行う場合に、作業者が感電、墜落のおそれがなく、容易に、かつ、安全な作業ができる状態を確保する。

5.5 作業終了時に実施すること

  • 製造設備は所定の位置に停止させ、電源スイッチを切る。
  • 資材(材料)、製品、及び作業場の整理・整頓・清掃を行う。
  • その日の作業内容などを「日報」に記録し、報告する。
    • 異常ではないが気づいた点、兆候、処置なども、日報に記録する。
    • 運転中に気づいた、気になったことがあれば、取扱責任者に報告する。

5.6 設備異常時の処置

製造設備等の使用時、日常点検時に異常が発見された場合、内容を確認し適切に処置する。

6. 製造設備を使用した作業における安全管理ポイント

部署長は、以下について周知、徹底する。

なお、これ以外にも作業内容等に応じた多くの安全上の留意事項がある。

部署長は、これらを確実に実施するため、作業マニュアルを整備し、また、作業開始前にはミーティング等で作業内容等を確認し合い、作業を開始するよう周知、徹底する。

6.1 製造設備の安全確保

(1)危険限界に対する措置

  • 危険限界に入らないような措置を講じる。

(2)安全装置に関する措置

  • 安全装置を取り付ける等の措置を講じる。
    • 設置している安全装置に応じた措置とする。
  • 安全装置をメンテナンス(点検整備)し、有効な状態を保つ。
  • 安全装置を使って作業をする。

(3)製造設備取扱責任者による点検補修

  • 安全装置を点検し、異常を認めたときは直ちに必要な措置を実施する。
  • 重量物の取付等の作業では、安全ブロット苦闘の使用等の措置を実施する。

6.2 作業管理の状況

(1)キースイッチの管理(キースイッチのある製造設備の場合)

  • 製造設備のキースイッチの保管者を定め、管理させる。
    • 製造設備のキースイッチの保管者は、取扱責任者とする。
  • 保管者が、キーをきちんと定位置に保管していることを確認する。

(2)機械の運転開始の際の合図を周知徹底させること。

  • 機械の運転を開始する場合、一定の合図を定め、合図する者を指名して関係労働者に合図する。

(3)清掃等の作業を行う場合の措置

  • 機械の掃除、給油、検査等の作業は、機械の運転を停止して実施する。
  • 機械の運転を停止した場合、機械の起動装置に錠を掛け、表示板を取り付ける等により、誤って起動することを防止する。

(4)重量物の取付、取外し等

  • 作業主任者、又は取扱責任者は、金型の取付、とりはずし、調整作業を行う場合、直接指揮する。

6.3 資格、教育関係

(1)製造設備に関する教育

  • 部署長は、製造設備及びこれらの安全装置、安全囲い等について、取付け、取外し調整を行う者に必要な教育を計画し実施する。

(2)雇入れ時及び作業内容変更時の安全衛生教育

  • 部署長は、雇入れ時及び作業内容変更時に安全衛生教育を実施する。

(3)就業制限業務に関する教育

  • 部署長は、就業制限業務に従事させる場合、必要な資格を取得させたのち従事させる。

6.4 機械の点検

「4. 製造設備等の保守(定期メンテナンス)」による。

6.5 製造設備を使った作業手順の周知・徹底

  • 製造設備を使った作業の手順書を作成する。
  • 作業者に分かりやすく周知する。
  • 自社内での製造設備使用のルール(使用時間等)を定め、見やすい場所に掲示する。

7. 職場環境の整備・充実

部署長は、職場環境の整備・充実を図らなければならない。

7.1 職場の照明確保

(1)作業区分に応じた必要な照度の確保

  • 職場の状況に応じて適度な明るさを確保する。
  • 精密な作業については300ルクス以上、普通の作業については150ルクス以上の照度を確保する。

(2)採光及び照明

  • 明るさにむらが出ないように注意する。
  • 一部の作業場だけ明るく、他は暗くすることを避ける。そのため、身近に照明器具を特設する等の対応を図る。
  • まぶしくならないことにも留意する。

7.2 騒音対策

(1)発生源対策

  • 騒音の発生源を防音材で囲う、作業者を防音材で囲う、発生源から距離を置く、消音器を設置する、騒音レベルの小さい危機に代替を図る等の遮音、吸音対策を進める。

(2)騒音防止用保護具の着用

  • 強烈な騒音を発する場所(等価騒音レベルが90デシベル以上)では、耳栓、イヤーマフ(耳覆い)等を備え付け、作業者に着用させる。

7.3 安全通路の確保

  • 工場内で安全に移動することのできる通路を確保するため、製造設備の可動範囲や操作場所と歩行通路を区分し、製造設備と歩行者が接触しないようにする。
  • 製造設備・機械間に設ける通路は、幅80cm以上を確保する。

7.4 異常管理と見える化

製造活動を阻害するあらゆるムダを表面化させて排除し、効率的な生産を実現するためには、異常に気づきやすくすることが有効であり、そのためには、5Sに見える化を組み合わせるのが効果的である。

見える化には、次のようなものがあり、掲示板等で関係者全員が共通認識し、全品参加の品質管理、品質改善を狙いとしている。

  • 異常・規格外れの見える化
  • 管理状況の見える化(例 変化点ボード、管理ボード等)
  • 実績と課題、改善状況の見える化実績と課題、改善状況の見える化

見える化の例を以下に示す。

  • ドラム缶等の置き場に「保管は2缶まで」等を表示する。
  • 台車に「使用目的」を表示する。また、床にテープを貼り、「置くべき台車」を識別できるようにする。
  • 作業台に「ジグ名」と「置き場所」を表示する。

まとめ

ここでは、製品の識別とトレーサービリティ管理についてのルール(標準)の一例について説明しました。

はかせ

ISOを学ぶきっかけは、知り合いの社長さんからのISO認証取得の相談からでした。
品質マネジメントは、会社をよくするツールであり、チームやプロジェクトにも使えるよくできた仕組みです。

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