わかりやすい品質マニュアル(ISO9001:2015対応版)

2020年もあとわずか、ISO9001(品質マネジメントシステム)の認証取得から10年以上経過している企業もあれば、中小企業の後継者が新たな思いを込めて認証取得に臨んでいるようなケースもあるようです。

このブログでは、20名規模のモノづくりメーカーを想定して作成した、「品質マニュアルと関連規定」やISOならではのマネジメントレビューの活用「実はやっているマネジメントレビュー」や内部監査の資料(内部監査ガイドチェックリストの作り方)などISO9001を積極的に活用するための資料を公開しています。

ここでは、「品質マニュアル」の全文を1ページにまとめています。

補足説明も含みますが約1万8千文字のボリュームになりますが、全体のイメージはつかみやすくなったのではないかと考えています。

品質マニュアルの4項以降は、要求事項の4~10に合わせています。
品質マニュアルの各項目名の( )内は補足説明です。
はかせ
はかせ

品質マニュアルを作り規定等を整備していく際は、ISO要求事項を満たす最低限のレベルで作成し、会社全体(QMS)の大きなPDCAを年1回Doから回して、小さなPDCAもDoからたくさん回して改訂していくのがよいと考えています。

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1. 総則

1.1 目的(ビジョン)

株式会社○○(以下、当社という)は、・・・・。

ここには、会社のビジョンを書くとよいと思います。
私が考えているビジョンについては、「何のために会社を作ったのかこそビジョン」をご参照ください。
ビジョンのメリットについては、「具体的なビジョンがPDCAに与えるメリット」をご参照ください。

当社は、顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項を満たす製品を提供し、顧客満足の向上を実現するために、品質マネジメントシステム規格JIS Q 9001に準拠した品質保証体制を確立し、品質マネジメントシステムの継続的な改善活動を全社員で実行する。

1.2 適用範囲

(1)対象製品/サービスの適用範囲

当社の製品の設計開発、製造及び販売に適用する。

(2)対象組織

株式会社 ○○

会社の所在地(住所)を記載します。

上記対象製品/サービスの設計開発、製造及び販売

(3)要求事項の除外

要求事項についての適用除外はない。

はかせ
はかせ

審査機関にもよりますが、モノづくりメーカーであれば適用除外はないと考えています。

2. 適用規格

(1)この品質マネジメントシステムは、次の規格に準拠する。

JIS Q 9001 品質マネジメントシステム - 要求事項

JIS Q 9000 品質マネジメントシステム - 基本及び用語

(2)参考規格

JIS Q 9004 組織の継続的成功のための運営管理 - 品質マネジメントアプローチ

JIS Q 9004については、なくてもよいです。

JIS規格の詳細は、以下を参照してください。

ISO9000シリーズ等のJIS規格と「JIS検索」について
ISO9000シリーズ品質マネジメントシステム要求事項等とJIS規格を検索方法について説明します。「JISQ9004組織の持続的成功のための運営管理−品質マネジメントアプローチ」の「付属書A(参考)自己評価ツール」の自己採点はお勧めです。

3. 用語の定義

本品質マニュアルで使用する用語は、JIS Q 9001に規定される定義による他、下表による。

用語定義
品質文書品質マネジメントシステムに関する文書の総称
規定等品質マニュアル、規定、標準をいう。

品質マネジメント用語の補足説明については、以下を参照してください。

品質マネジメント用語の補足説明
ISO9000シリーズの規格、要求事項には、ISO用語といってもよい専門用語が出てきます。 正確性には目をつぶり、普段使う言葉を意識して補足説明をしてみました。まだまだ分かりにくいとは思いますが用語で挫折しないように補足しています。。

4.組織の状況(当社全体に関すること)

4.1 組織及びその状況の理解(当社を取り巻く状況)

社長は、当社の目的及び戦略的な方向性と一致して持続的に発展するために、品質マネジメントシステムを適用し、外部及び内部の課題をマネジメントレビューにおいて明確にし、監視する。

4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解(利害関係者の要求事項)

社長は、品質マネジメントシステムの運用に密接に関連する利害関係者及びその要求事項について、マネジメントレビューにおいて明確にし、それらに関する情報を監視し、レビューする。

4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定(QMSで管理する仕事の範囲)

社長は、次の事項を考慮した品質マネジメントシステムの適用範囲をマネジメントレビューにおいて決定する。

a)4.1に規定する外部及び内部の課題

b)4.2規定する、密接に関連する利害関係者の要求事項

c)当社の製品及びサービス(1.2適用範囲)

4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス(QMSの概要)

4.4.1 品質マネジメントシステム(QMSの基本的な考え方)

当社は、JIS Q 9001の要求事項に従い確立した品質マネジメントシステムを、実施し、維持し、かつ、継続的に改善する。

品質マネジメントシステム体系図」に示す品質マネジメントシステムに必要なプロセスについて、次の事項を実施する。

a)プロセスに必要なインプット、プロセスから期待されるアウトプット、及び各プロセスの順序及び相互作用を「品質マネジメントシステム体系図」に示す。

b)プロセスの効果的な運用及び管理を確実にするために必要な判断基準及び方法(監視、測定及び関連するパフォーマンス指標を含む)を「9 パフォーマンス評価」に示す。

c)プロセスに必要な資源を「7.1資源」に明確にし、それが利用できるようにする。

d)プロセスに関する責任及び権限を「表1 主要業務の責任と権限」に示す。

e)「6.1 リスク及び機会への取組み」により決定したとおりにリスク及び機会に取り組む。

f)意図した結果を確実に達成するために、プロセスの評価と必要な変更を実施する。

g)プロセス及び品質マネジメントシステムを改善する。

4.4.2 品質マネジメントシステムのプロセス(QMSの文書と記録)

当社は、文書化した情報(文書・記録)について「品質文書管理規定」に定める。

様々なプロセスを正しく行うために必要な情報を、必要に応じ改定し適切な状態を保ち、その事を証明する記録を適切に保管する。(7.5参照)

5.リーダーシップ

1.1 目的(ビジョン)」が分かりやすいと、どのようにリーダーシップを発揮しているかも見えてくると思います。
はかせ
はかせ

内部監査でも「リーダーシップ」のエビデンスには苦労しています。割り切ってしまう面もあるのですが、悩ましいです。

5.1 リーダーシップ及びコミットメント(社長の役割)

5.1.1 一般(社長のリーダーシップ)

社長は、次の事項により、品質マネジメントシステムに関するリーダーシップ及びコミットメントを実証する。

a)品質マネジメントシステムの有効性に説明責任を負う。

b)品質方針及び品質目標を定め、それらを当社の状況及び戦略的な方向性と両立させる。

c)品質マネジメントシステム要求事項を当社の事業プロセスに統合させる。(品質マネジメントシステム要求事項を会社経営の仕組みの一部として機能させる。)

d)プロセスアプローチ及びリスクに基づく考え方(4.4 参照)の利用を促進する。

e)品質マネジメントシステムに必要な資源を利用できるようにする。

f)有効な品質マネジメント及び品質マネジメントシステム要求事項への適合の重要性を伝達する。

g)品質マネジメントシステムがその意図した結果(期待した結果)を達成するようにする。

h)品質マネジメントシステムの有効性に寄与するよう人々を積極的に参加させ、指揮し、支援する。

i)改善を促進する。

j)その他の関連する管理層(部署長)がその責任の領域においてリーダーシップを実証するよう、部署長の役割を支援する。

5.1.2 顧客重視(顧客を重視すること)

社長は、顧客重視についてリーダーシップを発揮し、責任を果たすため、顧客のニーズ及び期待が満たされている程度について、顧客がどのように受け止めているか監視する。

このため、顧客要求事項及び法令・規制要求事項を明確にして顧客との約束を守り、製品・サービスの品質や顧客満足に影響する「リスクへの対策」及び「機会を生かすための活動」に取り組み、顧客満足の向上を要員に常に意識させる。

5.2 方針(品質方針の決定と周知)

5.2.1 品質方針の確立(品質方針を決定すること)

社長は、次の内容を含む品質方針を決め、この品質方針に従い会社を運営する。必要な場合には、品質方針を見直す。

a)会社の目的にふさわしく、取り巻く状況を反映し、経営戦略に沿って、進むべき方向を示す。

b)品質目標を決められるように、実現しようとする内容の具体的なイメージを示す。

c)顧客要求事項及び法令・規制要求事項を満たし、顧客との約束を守る。

d)品質マネジメントシステムの改善に継続的に努めることを約束する。

5.2.2 品質方針の伝達(品質方針を周知すること)

社長は、品質方針を掲示し、要員に理解させ取り組ませる。

必要に応じて、密接に関連する利害関係者が入手できるようにする。

品質方針を品質マニュアルに明記することもあります。
品質方針をWebに公開している場合もあります。

5.3 組織の役割、責任及び権限(社長の役割・責任・権限、管理責任者の責任・権限)

5.3.1 社長の役割、責任及び権限

社長は、関連する役割に対し責任及び権限を割り当て、次の事項が正しく行われるように管理する。

社長は、管理責任者を任命し、a)~d)項に対して、責任及び権限を割り当てる。

責任及び権限を「表1 主要業務の責任と権限」に、組織を「組織図」に示す。

a)品質マネジメントシステムが、この規格の要求事項に適合する。

b)プロセスが、意図したアウトプット(品質目標の達成、要求事項を満たす製品の提供、顧客満足の向上など)を生み出す。

c)品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び改善(10.1 参照)の機会を把握する。

d)全社にわたって、顧客重視を促進することを確実にする。(顧客重視の考え方を要員に理解させ顧客を重視した仕事のやり方を行わせる)

e)品質マネジメントシステムへの変更を計画し実施する場合には、品質マネジメントシステムが“完全に整っている状態”を維持する(一部の変更により品質マネジメントシステム全体のバランスが崩れたり、他の部分と矛盾が起こらないようにする)。

5.3.2 管理責任者(管理責任者の責任と権限)

管理責任者は、与えられている他の責任とかかわりなく、5.3.1 a)~e)項及び次の事項に対して責任及び権限を持つ。

a)品質マネジメントシステムに関する事項について、外部関係者との連絡調整を行う。

管理責任者は複数名でもよく、必要な責任及び権限を定めます。
品質保証は管理責任者とISO事務局を含みます。
設計開発は、主に設計を担当する技術と、主に製造を担当する製造とに分けて記載しています。
購買は、主として営業が担当すると想定しています。

表1 主要業務の責任と権限

●:責任(主管)部署  ○:関係(関連)部署

項目社長品質保証管理技術製造営業購買
4 組織の状況       
4.1 組織及びその状況の理解      
4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解      
4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定      
4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス
5 リーダーシップ       
5.1 リーダーシップ及びコミットメント      
5.2 方針      
5.3 組織の役割、責任及び権限
6 計画       
6.1 リスク及び機会への取組み      
6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定
6.3 変更の計画
7 支援       
7.1 資源       
7.1.1 一般
7.1.2 人々
7.1.3 インフラストラクチャ
7.1.4 プロセスの運用に関する環境    
7.1.5 監視及び測定のための資源     
7.1.6 組織の知識
7.2 力量 
7.3 認識
7.4 コミュニケーション
7.5 文書化した情報 
8 運用       
8.1 運用の計画及び管理 
8.2 製品及びサービスに関する要求事項  
8.3 製品及びサービスの設計・開発   
8.4 外部から提供されるプロセス、製品及びサービスの管理     
8.5 製造及びサービス提供     
8.6 製品及びサービスのリリース    
8.7 不適合なアウトプットの管理  
9 パフォーマンス評価       
9.1 監視、測定、分析及び評価
9.2 内部監査 
9.3 マネジメントレビュー
10 改善       
10.1 一般 
10.2 不適合及び是正処置 
10.3 継続的改善

6.計画(事業計画)

6.1 リスク及び機会への取組み(リスクを洗い出し、備え、機会(チャンス)を活かす取組み)

ISO9000シリーズでは、ISMSのようなリスクアセスメントまでは求められていませんので、「ピンチとチャンス」といった受け止め方でよいと考えています。
マネジメントレビューは、年1回としています。

6.1.1 リスク及び機会の決定(リスクや機会(チャンス)を洗いだす)

社長は、次の事項のために取り組む必要があるリスク及び機会を決定し、マネジメントレビューにおいて明確にする。

これは、4.1に規定する課題(会社を取り巻く状況)及び4.2に規定する要求事項(利害関係者の要求事項)を考慮し、品質マネジメントシステムの計画(品質に関する仕組みやルール)を決める前に実施する。

a)品質マネジメントシステムが意図した結果を達成できるという確信を与える。(品質目標の達成、要求事項を満たす製品提供、顧客満足の向上など)

b)望ましい影響を増大する。(望ましい結果をより良くする)

c)望ましくない影響を防止又は低減する。(望ましくない結果を防ぐ、又は影響を小さくする)

d)改善を達成する。(改善の結果より良い結果を出す)

6.1.2 リスク及び機会の計画(リスクへの対策と機会(チャンス)を活かす行動計画)

社長は、リスク及び機会について、マネジメントレビューにおいて次の事項を明確にし、計画的に取組む。リスクへの対策や機会を生かす活動は、潜在的な影響(予想される問題の大きさや、得られるメリット)に見合ったレベルで行う。

a)上記により洗い出したリスク及び機会についての「リスクへの対策」または「機会を生かす活動」

b)このような対策や活動を、通常業務の流れ(プロセス)の中に、ルールや計画として組み入れる。(品質マネジメントシステムプロセスへの統合及び実施)(4.4 参照)

c)「リスクへの対策」「機会を生かすための活動」の結果を確かめる。(有効性の評価)

6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定(品質目標とその活動計画)

社長は、品質目標を達成するための計画をマネジメントレビューにおいて明確にする。

6.2.1 品質目標の確立(品質目標を決定すること)

社長は、品質マネジメントシステムに必要な、関連する機能、階層及びプロセスにおいて、「方針管理規定」に従い品質目標を決める。それを受けて、部署長は部署の品質目標を定める。

社長は、次の事項を満たす品質目標を文書で定め、変更した場合にはこの文書も改訂する。

a)品質方針と整合している。(品質方針を実現する手段となっている)

b)測定可能である。(目標の進捗状況や結果が、数値やその他の方法で判かる)

c)適用される要求事項(製品に求められている品質、法令・規制など)を考慮に入れる。

d)製品及びサービスの適合、並びに顧客満足の向上に関連している。

e)監視する。(目標の進捗状況をチェックする)

f)伝達する。(目標で定めた内容や結果を、関係者に伝える)

g)必要に応じて、更新する。(状況が変わった場合には、目標の内容を修正する)

6.2.2 品質目標の計画(品質目標を達成するための計画を作ること)

部署長は、品質目標を達成するため、次の事項を決め「方針管理規定」に従い品質目標実施計画を作成する。

a)実施事項

b)必要な資源(必要な要員、そのために使用する設備など)

c)責任者

d)実施事項の完了時期(それぞれの実施事項の完了予定時期)

e)結果の評価方法(実施した結果を評価する方法)

6.3 変更の計画(品質マネジメントシステムの変更に関する計画)

社長は、品質マネジメントシステムの変更をするとき、その内容をマネジメントレビューで決定する(4.4 参照)。

変更は次の事項を考慮し、変更のための段取りや確認事項などを計画して行う。

a)変更の目的、及びそれによって起こり得る結果(変更する目的、変更により得ようとしている結果、変更の影響により起こる結果)

b)品質マネジメントシステムの“完全に整っている状態” (一部の変更により、全体のバランスが崩れたり、他の部分と矛盾が起こらないようにする)

c)資源(変更の実施や検証に使用する要員や設備など)の利用可能性

d)責任及び権限の割当て又は再割当て(変更される仕組みやルールの責任・権限、変更による責任・権限の変更の必要性)

7.支援(品質目標達成のためのサポート)

7.1 資源(要員(社員)・建物・設備)

7.1.1 一般(必要な資源を決定すること)

社長は、品質マネジメントシステムを運用し改善するために、必要な建物や設備などを用意し、要員を確保する。

このため、必要なものが必要な時に使えるように、マネジメントレビューにて、次の事項を考慮し決定する。

a)既存の内部資源の実現能力及び制約(既存の設備、要員などでできること、できないこと)

b)外部提供者から取得する必要があるもの
(新たに用意しなければならない設備、外注により取得する必要があるものなど)

7.1.2 人々(要員(社員))

社長は、品質マネジメントシステムを実行して良い結果を出す(製品の品質を確かなものとし、顧客の満足を得る)ため、品質マネジメントシステムの各プロセスを運用・管理するために必要な要員を明確にし、確保し、従事させる。

7.1.3 インフラストラクチャ(建物、設備など)

社長は、各プロセスを運用し、要求事項を満たす製品を顧客に提供するために必要なインフラストラクチャを用意する。

これには、受注から、設計開発、製造、納品、アフターサービスまですべてを考慮する。

必要なインフラストラクチャを「表2 インフラストラクチャ一覧表」に示す。

表2 インフラストラクチャ一覧表

インフラストラクチャ管理部署内容記録
本社管理部建物及び建物の一部等の管理資産台帳、点検記録
設備等各部設備等の管理設備台帳、点検記録
OA機器等管理部ネットワーク等の管理機器等の適切な管理ユーザー管理台帳
基幹システム管理部販売、生産、会計等の管理ユーザー管理台帳
一般(什器・設備)管理部一般(什器・設備)の管理設備台帳

7.1.4 プロセスの運用に関する環境(作業場所の環境)

要求事項を満たす製品を顧客に提供するためのプロセスの運用に必要な次の環境を整え管理する。

a)管理部長は、業務推進のために必要な職場環境を管理する。

b)技術部長は、開発(製造)現場の環境(製品品質の確保、安全衛生等)を管理する。

7.1.5 監視及び測定のための資源(監視・測定のための機器)

7.1.5.1 一般(監視・測定のための機器の管理)

監視及び測定について「監視・測定機器管理規定」に定める。

監視及び測定に必要な資源(監視・測定のための機器)を明確にし、適切に維持し、必要な文書化した情報を保持する。

7.1.5.2 測定のトレーサビリティ(測定値を保証する、トレースできるようにすること)

測定のトレーサビリティについて、「監視・測定機器管理規定」に定める。

規定要求事項にかかわる監視及び測定にコンピュータソフトウェアを使う場合には、最初に使用する前に意図した監視及び測定ができることを確認する。

また、必要に応じて再確認を実施する。

7.1.6 組織の知識(会社のノウハウ)

「表3 当社の知識と関連規定」に示す規定により、当社の知識を維持し、必要な範囲で利用できる状態にする。

表3 当社の知識と関連規定

当社の知識

関連規定

マネジメントレビュー

「品質マニュアル 9.3」

教育訓練の記録

教育・訓練規定

図面、仕様書、

品質工程図、作業手順書

設計・開発管理規定

苦情の情報

苦情処理規定

製品企画の資料、顧客情報

営業業務規定

協力会社情報

外注・購買管理規定

検査記録

検査業務規定

不適合品の情報

不適合品処理規定

是正処置報告書

是正処置規定

ここでは、組織の知識(会社のノウハウ)を品質マニュアルに記載していますが、「教育・訓練規定」等の規定に記載することが一般的なようです。

7.2 力量(要員の力量)

製品要求事項への適合に影響がある業務には、適切な教育、訓練、技能及び経験を判断の根拠として力量を有する要員を従事させる。

教育・訓練規定」に従い、次の事項を行う。

a)品質マネジメントシステムの運用に必要な力量を明確にする。

b)適切な教育、訓練又は経験に基づいて、それらの要員の力量を把握する。

c)力量が不足する場合には、必ず、必要な力量を身に付けるための処置をとり、とった処置の有効性(力量が得られたか)を評価する。

また、その他の手段で力量がある要員を確保した時も、その要員の力量を確かめる。

d)力量を証明する記録として、教育・訓練や指導の記録、経験・資格の記録、力量を判定した記録などを保管する。

7.3 認識(要員の認識)

社長及び部署長は、「教育・訓練規定」に従い、当社の管理下で働く要員に、次の事項を正しく認識させるため、周知、教育・訓練、指導などを行う。

a)品質方針

b)関連する品質目標(各要員・部署の仕事に関係する品質目標)

c)パフォーマンスの向上により得られる便益を含む、品質マネジメントシステムの有効性に対する自らの貢献(製品及びサービスの質の向上と品質目標達成ために、どのような役割を担っているか)

d)品質マネジメントシステム要求事項に適合しないことの意味(決められたルールを守らないと、どの様な問題が起こるか)

7.4 コミュニケーション(情報の意志疎通)

社長及び部署長は、社内で仕事に必要な情報(業務指示・連絡・報告・共有データなど)が正しく伝わるように管理する。

また、社外の関係者との情報交換が正しく行われるように管理する。

品質マネジメントシステムに関連するコミュニケーションについて、以下に示す。

a)内部コミュニケーション

会議体を「表4 会議体」に示す。

会議が開催できない場合は、必要に応じてそれに代わる手段を取る。

表4 会議体

名称役割担当者(部署)
取締役会
議長社長
出席者部長
事務局管理部
開催頻度月1回
審議事項会社の重要事項の審議・決議
営業会議
議長社長
出席者部長
事務局営業部
開催頻度月1回
審議事項計画推進状況の報告他
開発会議
議長技術部長
出席者社長、部長
事務局技術部
開催頻度月1回
審議事項設計・開発など技術に関する事項
部内会議
議長部長
出席者部長が決定
事務局部長が指名
開催頻度部長が決定
審議事項情報連絡・意見交換

b)外部コミュニケーション

顧客については、8.2.1 顧客とのコミュニケーションに示す。

協力会社については、8.4 外部から提供されるプロセス、製品及びサービスの管理に示す。

その他については、「表5 外部コミュニケーション」に示す。

表5 外部コミュニケーション

内容実施時期対象者方法担当部署
ISO9001に関すること通年審査機関メール、電話、Web管理責任者、 ISO事務局
法令、契約通年役所メール、電話、Web管理部

7.5 文書化した情報(文書・記録)

7.5.1 一般(必要な文書・記録)

次の文書化した情報を「品質文書管理規定」に定め、品質マネジメントシステムを運用する。

品質マニュアルの関連規定を「表6 品質マニュアルの項と関連規定」に示す。

a)この規格が要求する文書化した情報(適用範囲は1.2参照)

b)当社が品質マネジメントシステムの有効性のために必要であると決定した文書化した情報

表6 品質マニュアルの項と関連規定

品質マニュアル関連規定
4 組織の状況
4.1 組織及びその状況の理解
4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定
4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス
5 リーダーシップ
5.1 リーダーシップ及びコミットメント
5.2 方針
5.3 組織の役割、責任及び権限
6 計画
6.1 リスク及び機会への取組み
6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定方針管理規定
6.3 変更の計画方針管理規定
7 支援
7.1 資源監視・測定機器管理規定
7.2 力量教育・訓練規定
7.3 認識教育・訓練規定
7.4 コミュニケーション
7.5 文書化した情報品質文書管理規定
8 運用
8.1 運用の計画及び管理
8.2 製品及びサービスに関する要求事項

設計・開発管理規定」

苦情処理規定

営業業務規定

8.3 製品及びサービスの設計開発設計・開発管理規定
8.4 外部から提供されるプロセス、製品及びサービスの管理外注・購買管理規定
8.5 製造及びサービス提供製造管理規定
8.6 製品及びサービスのリリース検査業務規定
8.7 不適合なアウトプットの管理不適合品処理規定
9 パフォーマンス評価
9.1 監視、測定、分析及び評価営業業務規定
9.2 内部監査内部監査規定
9.3 マネジメントレビュー
10 改善
10.1 一般
10.2 不適合及び是正処置

不適合品処理規定

是正処置規定

10.3 継続的改善

7.5.2 作成及び更新(文書・記録の作成と改定)

文書化した情報の作成及び改定について「品質文書管理規定」に定め、実施する。

7.5.3 文書化した情報の管理(文書・記録の管理)

7.5.3.1 管理目的(文書・記録を使う目的)

品質マネジメントシステム及びこの規格で要求されている文書化した情報は、「品質文書管理規定」に定め、管理する。

7.5.3.2 管理上の要求(文書・記録を保管する)

文書化した情報の作成及び更新について、「品質文書管理規定」に定め、管理する。

8.運用(行動、日々の業務

8.1 運用の計画及び管理(運用ルールを決める)

要求事項を満たした製品及びサービスを提供し、「6.計画(事業計画)」で決定したリスクに備え機会を活かすため、次に示す事項(ルール)を定め、品質マネジメントシステムを運用する。

a)製品及びサービスに関する要求事項(製品仕様、サービス内容など)の明確化

b)プロセス、製品及びサービスの合否判定に関する基準の設定

プロセスを管理するための判断基準、製品やサービスの合否判定基準

c)製品及びサービスの要求事項への適合を達成するために必要な資源の明確化

製品及びサービスを顧客に提供するために必要な設備や要員など

d)b)の基準に従った、プロセスの管理の実施

e)次のために必要な文書化した情報の明確化、維持及び保持

1)プロセスが計画どおりに実施されたことを確かめることができる。

2)製品及びサービスの要求事項に適合していることを実証できる。

この計画の主なアウトプットを、「品質マネジメントシステム体系図」に示す。

外部委託したプロセスも管理する。(8.4 参照)

運用の計画を変更する際は、計画変更により悪影響が生じないよう計画的に変更する。

悪影響が発生した場合には、変更により発生した結果をレビューし、必要な場合には悪影響を軽減する対策をする。

8.2 製品及びサービスに関する要求事項(受注・契約)

8.2.1 顧客とのコミュニケーション

次に示す顧客とのコミュニケーションについては、「営業業務規定」に従い実施する。顧客からの苦情については、「苦情処理規定」に従い対処する。

a)製品及びサービスに関する情報の提供

b)引合い、契約又は注文の処理。これらの変更を含む。

c)苦情を含む、製品及びサービスに関する顧客からのフィードバックの取得

d)顧客の所有物の取扱い又は管理

e)関連する場合には、不測の事態への対応に関する特定の要求事項の確立

8.2.2 製品及びサービスに関する要求事項の明確化(製品仕様やサービス内容)

顧客に提供する製品及びサービスに関する要求事項について、次の事項を明確にする。

a)適用される法令・規制要求事項、及び当社が必要とみなすものを含む、製品及びサービスの要求事項が定められている。

b)提供する製品及びサービスに関して主張していることを満たすことができる(実現できる)。

8.2.3 製品及びサービスに関する要求事項のレビュー(受注・契約の管理)

8.2.3.1 レビュー内容(製品の要求事項)

顧客要求を満たす製品及びサービスを提供できるかどうかを、「設計・開発管理規定」に従い、次の要求事項をレビューする。

このレビューは、製品及びサービスを顧客に提供することをコミットメントする前に実施する。

a)顧客が規定した要求事項(これには提供及び提供後の活動に関する要求事項を含む)

b)顧客が明示してはいないが、指定された用途又は意図された用途が既知である場合、それらの用途に応じた要求事項

c)当社が規定した要求事項

d)製品及びサービスに適用される法令・規制要求事項

e)以前に提示されたものと異なる、契約又は注文の要求事項

契約又は注文の要求事項が以前に定めたものと異なる場合には、契約締結前に解決する。

顧客がその要求事項を書面で示さない場合には、顧客要求事項を受諾する前に確認する。

8.2.3.2 文書化した情報の保持(受注契約の記録)

該当する場合には、必ず、レビューの結果、及び製品及びサービスに関する新たな要求事項に関する文書化した情報を保持する(記録を残す)。

8.2.4 製品及びサービスに関する要求事項の変更(受注・契約の変更)

製品及びサービスに関する要求事項が変更されたときには、関連する文書を修正し、関係する要員にその変更内容を理解させる。

8.3 製品及びサービスの設計開発(製品の設計開発)

品質マネジメントシステムの中でもよくできていると言われれている設計開発に関する部分で、詳細(具体的にどうするかについて)は、「設計・開発管理規程」に記述しています。

8.3.1 一般(設計開発のルールを決める)

以降の製品及びサービスの提供を確実にするために、「設計・開発管理規定」に従い、適切な設計開発プロセスを確立し、実施し、維持する。

8.3.2 設計開発の計画(設計開発の計画)

設計・開発管理規定」に従い、設計開発のレビュー・検証・妥当性確認などを含む必要なプロセスを明確にし、そのプロセスに関する責任及び権限、必要な資源や関係者との関係などを考慮し設計開発を計画、管理し、必要な文書化した情報を保持する。

8.3.3 設計開発へのインプット(設計開発に使う情報)

設計・開発管理規定」に従い、機能や法令・規制などの要求事項、類似設計や当社の標準などを考慮し、設計開発する製品及びサービスに不可欠な要求事項を明確にする。

設計開発へのインプットは、設計開発の目的に対して

適切で、

漏れがなく、

曖昧でないもの

とし、

設計開発へのインプット間の相反は解決し、これらに関する文書化した情報を保持する。

設計開発の目的、インプットともその通りなのですが、現在の実力からあるべき姿(ありたい姿)になるために、段階的に目標を設定し継続して取り組むことがポイントです。
3ヵ月や半年で達成可能な目標を設定して、あきらめずに取り組み続けることが大切です。一度回りだせば継続的改善につながります。

8.3.4 設計開発の管理(設計開発の管理)

設計・開発管理規定」に従い、設計開発のレビュー・検証・妥当性確認を行い、設計開発のプロセスを管理し、これらに関する文書化した情報を保持する。

8.3.5 設計開発からのアウトプット(設計開発の結果)

設計・開発管理規定」に従い、設計開発からのアウトプットが、インプットの要求事項を満たし、以降のプロセスに対し適切で、必要に応じ監視及び測定の要求事項や合否判定基準を含め、製品を安全に使用するために必要な情報をその特性を含めて明確にし、これらの文書化した情報を保持する。

8.3.6 設計開発の変更(設計開発の変更)

設計・開発管理規定」に従い、要求事項への適合に悪影響を及ぼさないように、製品及びサービスの設計開発の間又はそれ以降に行われた変更を識別し、レビューし、管理する。

設計開発の変更、レビュー結果、変更の許可、及び悪影響を防止するための処置に関する文書化した情報を保持する。

8.4 外部から提供されるプロセス、製品及びサービスの管理(外注・購買、調達、物流サービス)

8.4.1 一般(外注・購買の管理)

外注・購買管理規定」に従い、外部から提供されるプロセス、製品及びサービスが、要求事項に適合するよう管理する。

外部から提供されるプロセス、製品及びサービスが、次の事項に該当する場合には、外部提供者に対して、評価、選択、パフォーマンスの監視、及び再評価を行うための基準を定め管理し、これらの活動及びその評価によって生じる必要な処置について、文書化した情報を保持する。

a)外部提供者からの製品及びサービスを当社の製品及びサービスに組み込む場合

b)製品及びサービスを外部提供者から直接顧客に提供する場合

c)外部提供者からプロセス又はプロセスの一部を提供する場合

8.4.2 管理の方式及び程度(外注・購買の管理方法)

外注・購買管理規定」に従い、次の事項を行い、外部から提供されるプロセス、製品及びサービスが、顧客に一貫して適合した製品及びサービスを提供する当社の能力に悪影響を及ぼさないよう管理する。

a)外部から提供されるプロセスを品質マネジメントシステムに含め管理する。

b)外部提供者に適用するための管理、及び外部提供者のアウトプットの管理方法を定める。

c)d)の管理方法について次の事項を考慮する。

1)外部から提供されるプロセス、製品及びサービスが、顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項を一貫して満たす当社の能力に与える潜在的な影響

2)外部提供者の自己管理の有効性(外部提供者の自己管理能力)

d)外部から提供されるプロセス、製品及びサービスが要求事項を満たすことを確認するために必要な検証又はその他の活動を明確にする。

8.4.3 外部提供者に対する情報(外注・購買先との約束)

外注・購買管理規定」に従い、次の事項に関する要求事項が妥当であることを確認した後、外部提供者に伝達する。

a)提供されるプロセス、製品及びサービス(購買製品の仕様など)

b)次の事項についての承認

1)製品及びサービス(製品仕様など)

2)方法、プロセス及び設備(製造方法、使用設備など)

3)製品及びサービスのリリース(リリース(出荷許可)の条件、納品方法など)

c)要員の力量。これには必要な適格性を含む。(要員の資格など)

d)当社と外部提供者との相互作用(外注・購買先との作業分担や情報のやり取りなど)

e)当社が適用する、外部提供者のパフォーマンスの管理及び監視(提出記録、監査、評価など)

f)当社又は顧客が外部提供者先での実施する検証又は妥当性確認活動(立会、製品評価など)

8.5 製造及びサービス提供(製造工程)

8.5.1 製造及びサービス提供の管理(製造工程の管理)

製造管理規定」に従い、製造及びサービス提供を、管理された状態で実行する。

管理された状態には、次の事項のうち、該当するものは必ず含める。

a)次の事項を定めた文書化した情報を利用できるようにする。

1)製造する製品、提供するサービス、又は実施する活動の特性。

2)達成すべき結果

b)監視及び測定のための適切な資源を利用できるようにし、かつ、使用する。

c)プロセス又はアウトプットの管理基準、並びに製品及びサービスの合否判定基準を満たしていることを検証するために、適切な段階で監視及び測定活動を実施する。

d)プロセスの運用のための適切なインフラストラクチャ及び環境を使用する。

e)必要な適格性を含め、力量を備えた要員を任命する。

f)製造及びサービス提供のプロセスで結果として生じるアウトプットを、それ以降の監視又は測定で検証することが不可能な場合には、製造及びサービス提供に関するプロセスの、計画した結果を達成する能力について妥当性確認を行う。定期的に妥当性を再確認する。

g)ヒューマンエラーを防止するための処置を実施する。

h)リリース、顧客への提供及び提供後の活動を実施する。(8.6、8.5.5参照)

8.5.2 識別及びトレーサビリティ

製品及びサービスの適合を確実にするため、「製造管理規定」に従い、アウトプットを識別する。

製造及びサービス提供の全過程において、監視及び測定の要求事項に関連して、アウトプットの状態を識別する。

トレーサビリティが要求事項となっている場合には、アウトプットについて一意の識別を管理し、トレーサビリティに必要な文書化した情報を保持する。

8.5.3 顧客又は外部提供者の所有物(顧客や外注・購買先から預かるもの)

製造管理規定」に従い、顧客又は外部提供者の所有物が当社の管理下にある間、又は当社がそれを使用している間、注意を払い、識別、検証及び保護・防護を実施する。

これらを紛失若しくは損傷した場合、その他これらが使用に適さないと判明した場合には、その旨顧客又は外部提供者に報告し、発生した事柄について文書化した情報を保持する。

8.5.4 保存(製品の保管)

製造管理規定」に従い、製造及びサービス提供を行う間、必要なアウトプットを保存する。

この保存には、該当する場合、識別、取扱い、包装、保管及び保護を含め、製品を構成する要素にも適用する。

8.5.5 引渡し後の活動(アフターサービス)

製品及びサービスに関連する引渡し(提供)後の活動(アフターサービス)に関する要求事項については、次の事項を考慮しアフターサービスの程度を決める。

a)法令・規制要求事項

b)製品及びサービスに関連して起こり得る望ましくない結果

c)製品及びサービスの性質、用途及び意図した耐用期間

d)顧客要求事項

e)顧客からのフィードバック

8.5.6 変更の管理(製造工程の変更管理)

製造又はサービス提供に関する変更を、必要な程度までレビューし管理する。 変更のレビューの結果、変更を正式に許可した人(又は人々)及びレビューから生じた必要な処置を記載した、文書化した情報を保持する。

8.6 製品及びサービスのリリース(製品の検査、出荷許可)

検査業務規定」に従い、製品及びサービスの要求事項を満たしていることを検証するために、適切な段階において、計画(8.1参照)した取決めを実施する。

計画した取決めが問題なく完了するまでは、顧客への製品及びサービスのリリースを行わない。ただし、当該の権限をもつ者が承認し、かつ、顧客が承認したときは、この限りではない。

製品及びサービスのリリースについて文書化した情報を保持する。これには、合否判定基準への適合の証拠、リリースを正式に許可した人(又は人々)に対するトレーサビリティを含める。

8.7 不適合なアウトプットの管理(不適合品の管理)

8.7.1 不適合なアウトプットの識別・管理(不適合品の識別・管理)

要求事項に適合しないアウトプットが誤って使用される、又は提供されることを防ぐため、「不適合品処理規定」に従い、それらを識別し、管理する。

不適合の性質、並びにそれが製品及びサービスの適合に与える影響に基づき、適切な処置をとる。これは、製品の提供後、サービス提供中又は提供後に検出された、不適合な製品及びサービスにも適用する。

次の一つ以上の方法で、不適合なアウトプットを処理する。

a)修正(手直し) 修正後、要求事項への適合を検証する。

b)製品及びサービスの分離、散逸防止、返却又は提供停止

c)顧客への通知

d)特別採用による受入の正式な許可の取得

8.7.2 文書化した情報の保持(不適合品の記録)

不適合品処理規定」に従い、不適合、とった処置、特別採用、及び不適合に関する処置について決定する権限をもつ人(又は人々)を特定している文書化した情報を保持する。

9.パフォーマンス評価(結果の評価)

9.1 監視、測定、分析及び評価(業務の確認、分析と評価)

マネジメントレビューは、年1回としています。

9.1.1 一般(確認・分析・評価の方法)

社長は、マネジメントレビューにおいて次の事項を決定し、品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性を評価し、この結果を記録し保管する。

a)監視及び測定が必要な対象

b)妥当な結果を確実にするために必要な、監視、測定、分析及び評価の方法

c)監視及び測定の実施時期

d)監視及び測定結果の分析及び評価の時期

9.1.2 顧客満足(顧客の見解)

顧客のニーズ及び期待が満たされている程度について、顧客がどのように受け止めているかを監視する。

この情報の入手、監視及びレビュー(改善の検討)の方法を「営業業務規定」に定める。

顧客(お客様)とのやり取り(コミュニケーション)は、主として営業が行うため「営業業務規程」に記載しています。

9.1.3 分析及び評価(分析と評価)

社長は、次の事項を評価するため、監視及び測定からマネジメントレビューのインプット情報として適切なデータ及び情報を収集し分析する。

a)製品及びサービスの適合(8.6参照)

b)顧客満足度(9.1.2参照)

c)品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性 d)計画が効果的に実施されたか否か。

e)リスク及び機会への取組みの有効性

f)外部提供者のパフォーマンス

g)品質マネジメントシステムの改善の必要性(8.6、9.1.2参照)

要求事項に対しては、マネジメントレビューに集約していますが、程度の差こそあれ、様々な部署、業務で実施することが望ましいです。

9.2 内部監査

9.2.1 内部監査の目的

品質マネジメントシステムの要求事項への適合、及び有効に維持されているか否かに関する情報を得るため、「内部監査規定」に従い、あらかじめ定めた間隔(年1回)で内部監査を実施する。

内部監査は年1回としています。

9.2.2 内部監査の実施

内部監査規定」に従い、内部監査を計画、実施し、その文書化した情報を保持する。

9.3 マネジメントレビュー

9.3.1 一般(マネジメントレビューの実施)

社長は、品質マネジメントシステムが、引き続き、適切、妥当かつ有効で、当社の戦略的な方向性と一致していることを確認するため、あらかじめ定めた間隔で(年1回、年度末前に)、品質マネジメントシステムをレビューする。

社長が必要と認めた場合には、上記とは別に臨時のマネジメントレビューを行うことができる。

マネジメントレビューの実施間隔は具体的に明記します。
品質マネジメントを経営で活用するためには、マネジメントレビューは、品質保証部ではなく、経営企画等トップに近い部署が担当することが望ましいと考えています。

9.3.2 マネジメントレビューへのインプット(マネジメントレビューの資料)

マネジメントレビューは、次の事項を考慮して計画し、実施する。

a)前回までのマネジメントレビューの結果とった処置の状況

b)品質マネジメントシステムに関連する外部及び内部の課題の変化

c)次に示す傾向を含めた、品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性に関する情報

1)顧客満足及び密接に関連する利害関係者からのフィードバック

2)品質目標が満たされている程度

3)プロセスのパフォーマンス、並びに製品及びサービスの適合

4)不適合及び是正処置

5)監視及び測定の結果

6)監査結果

7)外部提供者のパフォーマンス

d)資源の妥当性

e)リスク及び機会への取組みの有効性(6.1 参照)

f)改善の機会

形式的になりがちなので、社内の状況(実情)に合わせて変更することを意識しておいた方がよいと考えています。

9.3.3 マネジメントレビューからのアウトプット(マネジメントレビューの指示事項)

社長は、マネジメントレビューのアウトプットに、改善の機会、品質マネジメントシステムのあらゆる変更の必要性、及び資源の必要性についての決定及び処置を含め記録し、保管する。

記録の保管は管理責任者もしくはISO事務局の場合が多いです。

10.改善(業務の改善)

10.1 一般(改善の目的)

顧客要求事項を満たし、顧客満足を向上させるために、改善の機会を明確にし、選択し、また、必要な取組みを実施する。

これには、次の事項を含める。

a)要求事項を満たし将来のニーズ及び期待に取り組むための、製品及びサービスの改善

b)望ましくない影響の修正、防止又は低減

c)品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性の改善

10.2 不適合及び是正処置(不適合の処理と再発防止対策)

10.2.1 不適合発生時の処置(対策の流れ)

苦情から生じたものを含め不適合が発生した場合、「不適合品処理規定」に従い対処し、修正するための処置をとる。

その不適合が再発又は他のところで発生しないようにするため、不適合をレビュー・分析し、原因、類似の不適合の有無、又はそれが発生する可能性を明確にし、不適合の原因を除去する処置をとる必要性を評価し、その処置を実施する。

是正処置は、検出された不適合のもつ影響に応じたものとし、「是正処置規定」に定める。

是正処置の有効性をレビューし、必要な場合には、計画の策定段階で決定したリスク及び機会の更新、品質マネジメントシステムの変更を行う。

10.2.2 文書化した情報の保持(対策の記録)

不適合の性質(特徴)及びそれに対してとったあらゆる処置、及び是正処置の結果について、文書化した情報を保持する。

不適合や是正処置の記録は、表計算ソフトなどを使いリスト管理しておくと、後日類似の事象などを調べる際に楽になります。
リスト管理は、項目数を欲張らずデータをためながら使いやすいリストにしていくことがポイントです。

10.3 継続的改善(継続的な改善活動)

品質方針、品質目標、監査結果、データの分析、是正処置及びマネジメントレビューを通じて、品質マネジメントシステムの適切性、妥当性及び有効性を継続的に改善する。

継続的改善の一環として取り組む必要性又は機会があるかを明確にするため、分析及び評価の結果、及びマネジメントレビューからのアウトプットを検討する。

はかせ

ISOについて学ぶきっかけは、知り合いの社長さんからISOについて相談されたことでした。
品質マネジメントを知るほどに、チーム運営やプロジェクトにも使える意外に良い仕組みであることを再認識しています。

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ビジョンで回す博士の品質マネジメント
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