はじめての品質管理:モノづくりのマナーと躾(しつけ)と教育・訓練

マナーと言うと、私はCAが教えるとか小笠原流とかイメージしてしまいますが、モノづくりにも共通する社会人として必要な基本的なマナーがあります。

モノづくりは一人ではできませんので、社内外の様々な関係者とコミュニケーションをとるためには、マナーや躾は重要です。

ここでは、モノづくりのための心構えや行動のためのマナーや躾(しつけ)について説明します。

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マナー、躾(しつけ)、教育・訓練の違い

マナーと躾(しつけ)、似たような意味合いで使われていることが多いと思いますが、次のようなことです。

マナー自主的に行う集団生活上一般的な行い
躾(しつけ)特に親が行う知識不足の子供への教え

マナーや躾と言う言葉な、「マナーがなっていない」とか「躾ができていない」とか、否定的な場面で使われるイメージもあります。

その割には、「マナーってなに?」、「躾をするとはどんなこと?」といった質問に対して、漠然としたことは説明できても、質問者に具体的に説明することは意外に難しいものです。

また、マナーとルールもその違いが分かりにくく、説明するとなると意外に大変です。

ここでは、モノづくりにおけるマナーについて説明していきます。

なお、ISOや品質マネジメントにおいては、マナーや躾と言っても、教育・訓練に近い使われかたをしていると考えています。教育・訓練については、以下の記事をご参照ください。

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ルールとマナー

モノづくりの現場には複数の人がいて、それぞれの役割を果たすことで材料や素材が部品となり、組み立てられ、1つの製品となっていきます。

モノづくりの現場に限った話ではないのですが、複数の人が働いている職場では、チームや会社をスムーズに運営したり、現場での活動をより良くしたりするため、現場には様々なルールがあります。

ルールは文書化されているとは限りませんが、例えば会社の文書化されたルールには、就業規則や安全衛生規則などがあります。

さらに、就業規則などの会社の様々なルールの内容は、各会社ごとに違います。

会社で働く者(従業員、社員)としては、会社のルールを守る(遵守する)ことは当然のことなのですが、これらの会社のルール以外にも、いわゆる常識的に守らなければならない決まり事があります。

ここでいう決まり事とは、例えばモノづくりの現場で常識的に守らなければならないことで、人間関係(コミュニケーション)を円滑な状態に維持するための暗黙の了解のようなもので、これがマナーです。

次に、モノづくりにおいて最低限守りたいマナーについて説明します。

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モノづくりのマナー

「モノづくりのマナー」と言葉にすると、正直なところ違和感がありますが、その内容はごく普通の、当たり前のことです。

以下、モノづくりのマナーを列挙しますが、どれが重要だとかいうものではなく、相互に関連するマナーもあります。抽象的になりますが全体的にレベルアップしていくことがポイントです。

社会人としての自覚

社会人としてのマナーというより、ビジネスマナーと言った方が分かりやすいかもしれません。

モノづくりも仕事としてやっているのですから、当然ビジネスマナーも必要です。

ビジネスマナー、社会人としての自覚とは何かという質問に対しては、次の説明が分かりやすいと考えています。

  • 社会人としての自覚とは、製品やサービスの対価としてお金を頂いて働いているプロとしての自覚を持つということです。
  • 与えられた仕事を責任をもって行うことであり、自分の役割を責任をもって果たすということです。

最初は誰もが初心者です。

しかし、仕事を覚えるために、教育や訓練の機会を待つだけでは、社会人としての自覚、プロとしての自覚があるとは言えません。

  • 自ら学び考え行動していくことが必要で、求められるのがプロです。

また、モノづくりに限らす、仕事は一人でできるものではありません。自分が会社やチームの一員(メンバー)であることを常に意識することが必要です。

チームの一員として認められるためには、信頼されることが必要です。次のことを意識することで、はじめて信頼を積み重ねることができます。

  • 自分勝手な行動はとらない。
  • 進捗状況の報告などは適時適切に行う
  • 社会の一員であるという自覚をもつ。
  • 社会人としてのルールを守る

自覚や信頼などに関連して、コンプライアンスという言葉があります。今では、コンプライアンスは会社が存続するために必須な要素の1つとなっています。

コンプライアンスとは、

  • 一言で言えば「法令順守」
  • 要求や命令に従うこと。特に、企業が法令や社会規範・企業倫理を守ること。

です。

時間を守る:時間厳守

決められた時間、約束した時間を守ることは、社会人としてもモノづくりにおいても必須です。

例えば、たった一人が時間に遅れることで、全体の仕事が遅れ、結果として会社やチームに大きな損失を与えることにつながります。納期(お客様と約束した納品日)を守れなければ、お客様にも迷惑がかかります。

時間を守るための心がけを以下に列挙します。

  • 少なくとも始業時間の5分前には持ち場につく。
  • 担当業務を開始時刻にスタートできるようにする。

考え方の例を以下に列挙します。

  • 待ち合わせの時間に、間に合えばよいという考えではなく、相手を待たせないように行動する。
  • 休憩時間と就業時間のけじめをつける。

挨拶をする

挨拶には「心を開いて相手に近づいていく」という意味があります。

はかせ
はかせ

挨拶の意味については、若かりし頃同期の結婚式でのスピーチに使いましたが、ちょっと固い話となってしまったようです。

「たかが挨拶、されど挨拶」、挨拶の仕方は人それぞれで個性が出ますが、挨拶は現場やチームでの人間関係(コミュニケーション)を良好な状態に保つためにも役立ちます。

社会人になったばかりであれば、挨拶するように指導されることもあるかもしれませんが最初だけdす。次の様な挨拶を、自分から、相手の目を見てしっかりすることが重要です。

  • 「おはようございます」
  • 「お先に失礼します」
  • 「お疲れさまです」
  • 「こんにちは」など

また、名前を呼ばれたら「はい」と返事をすることも大切なことです。

抽象的な説明になりますが、きちんとした、しっかりした挨拶や返事が習慣になると、人間的な成長にもプラスに働きます。

挨拶は良好なコミュニケーションをするための最初の一歩です。

言葉遣いに気をつける

言葉遣いは、その人の考え方を知らず知らずのうちに表しています。

例えば、「さん付け」と「君付け」。社歴の短い人には「君付け」する人は、相手を見下したような、いわゆる上から目線で話をしている様に感じることが多いようです。

きちんとした言葉遣いは、相手を尊重する気持ちがないとできないものです。

言葉遣いは、良い人間関係を作る基本です。上から目線だったり、乱暴な言葉遣いだったりすると、良い人間関係を作り上げたり、良好なコミュニケーションを保つことも難しいです。

だからと言って言葉遣いを気にしすぎても、会話が成り立ちません。

言葉遣いのポイントを以下に列挙します。

  • 相手を尊敬するというのはイメージが難しいので、自分にでないことをできる人は尊敬すると考える。
  • 相手を思いやる、大事にする気持ちを持つ。
  • 敬語となると身に着けるのが難しいので、丁寧な言葉遣いを心掛ける。

基本的には、「相手が自分より優れている点をみつけ、丁寧な言葉遣いをしていれば、自然と望ましい言葉遣いになる」と考えています。

次の様に、社会人として言葉遣いに気を配ることは当たり前のこと(常識)となっているようです。

  • 上司や先輩には丁寧な言葉を使う(敬語で接する)。
  • 年下の人に対しても、初対面でいきなり呼び捨てにしない。
  • 「さん」付けで呼ぶ。

きちんとした服装をする

きちんとした服装(身だしなみ)は、社会人としてはもちろん、モノづくりの現場では安全を守るためにも重要です。

例えば、お客様などが工場に来られた際に、1人でも服装がだらしない人を見かけたりすると、その工場は服装も徹底できないというマイナスの評価になることもあります。

身だしなみのポイントを以下に列挙します。

  • 清潔で相手に不快感を与えない。(おしゃれとは違います。)
  • 危険が伴う作業を行う場合は、その危険を考慮した定められた服装(作業服、帽子、靴など)を、決められたとおりに着用する。

服装の乱れは、心の乱れ」とも言われます。また、服装の乱れは、作業ミスや事故の原因にもなります。

  • きちんとした服装をすれば身も心も引き締まり、災害から身を守ることにつながります。

言い換えれば、

  • だらしない服装は、気も緩み、思わぬケガや事故につながります。

公私混同をしない

公私混同とは、次の様なことです。

  • 私的な用件で職場の備品を使う。
  • 部下や後輩に、私的(個人的)な指示を出す。

つまり、次の様なことはいけないということです。

  • 会社の(設備、貸与品、備品など)を個人的な理由のために使う
  • 業務時間中に、友人にメールや電話をするなどの私的な行動をとる。

公私混同は、社会人としてやってはいけないことの1つですし、職場の雰囲気や規律を乱す原因にもなります。

はかせ
はかせ

経営者や管理職としては、公私混同をしない、させない仕組みづくりが必要だと考えています。

整理・整頓をする

整理・整頓、5Sならぬ2Sですが、品質管理の基本でもあります。

例えば、更衣室のロッカーや会社の机などの備品(総務では什器と呼んで管理している物)、作業服や靴など衣類関係、パソコンやスマホなどは、個人に割り当てられていますが、あくまでも会社から社員に貸与品(貸し出された物)です。

他の人が使わないからといって自分の物ではありません。仕事に必要だから貸与されているので、退職時には会社に返します。

貸与品は仕事に使うので、紛失だけでなく劣化や損傷などが分かるように整理・整頓しておくことが必要です。自分のロッカーだから、自分の机だから、自分の現場だからこそ、整理・整頓して使うことが必要です。

また、常に整理・整頓を行うことで、自分だけでなく周りの人も気持ちよく仕事に取り組むことができます。

環境に配慮する

環境に配慮するといっても次の様なことで特別なことではなく、当たり前のことです。

  • ゴミはきちんと分別して捨てましょう。
  • ゴミの量をなるべく少なくする。

分別すればゴミではなく、再利用できる資源になります。

「地球環境に配慮した活動」というと何か特別なことの様に思いがちですが、意外に身近にある簡単なことを続けることでもあります。

ゴミの分別や整理・整頓を進めることは、快適な環境づくりにもつながります。

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まとめ

マナーと言うと、私はCAが教えるとか小笠原流とかイメージしてしまいますが、モノづくりにも共通する社会人として必要な基本的なマナーがあります。

ここでは、モノづくりのための心構えや行動のためのマナーや躾(しつけ)について以下の項目で説明しました。

  • マナー、躾(しつけ)、教育・訓練の違い
  • ルールとマナー
  • モノづくりのマナー
    • 社会人としての自覚
    • 時間を守る:時間厳守
    • 挨拶をする
    • 言葉遣いに気をつける
    • きちんとした服装をする
    • 公私混同をしない
    • 整理・整頓をする
    • 環境に配慮する
はかせ

ISOを学ぶきっかけは、知り合いの社長さんからのISO認証取得の相談からでした。
品質マネジメントは、会社をよくするツールであり、チームやプロジェクトにも使えるよくできた仕組みです。

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