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ISO(品質マネジメント)に関する27の質問に答えます:企画・題材

品質マネジメントに関する27の質問:規格・題材 IT系のマネジメント

この記事を含めて5つに分かれていた記事を1つにまとめました。

ISO(品質マネジメント)に関する27の質問に3万字で答えました
ベイジさんの「オウンドメディアに関する27の質問に2万字で回答します」は、ISOや品質マネジメントにも共通することが多いことに驚きながら、ISOに関する27の質問に置き換えてまとめました。ISOの振り返りや見直しなどの参考になれば幸いです。

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このブログ「博士の品質マネジメント」では、中小企業のモノづくりメーカーを想定して、品質マニュアルと関連規定、ISOならではのマネジメントレビューや内部監査ガイド、プロジェクト・マネジメントなどについてまとめています。

マネジメントシステムについてのISO要求事項は同じですが、品質マニュアル1つとっても会社各様で、品質マニュアルに限らずこれまでに様々な質問をいただいています。

ベイジの枌谷さんの「オウンドメディアに関する27の質問に2万字で回答します」の記事が、ISO(品質マネジメント)とも共通する部分が多い事に驚き、オウンドメディアをISOや品質マネジメントに置き換えてまとめまています。

オウンドメディアとは、会社が自ら所有するメディア(Webサイト、SNS、カタログや広告などを含む)のことです。オウンドメディアの詳細は、こちらをご参照ください。

以下の5つに分けて公開していきます。

その1:目的・意義・戦略

その2:目標・指標

その3:企画・題材 ⇐ ここです。

その4:運用体制

その5:その他

はかせ
はかせ

私の経験や考え方にもとづく内容なので偏りがあるかとは思いますが、ISOやマネジメントの振り返りや見直しなどの参考になれば幸いです。

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Q10.製品(商品企画)は質と量とどちらが重要ですか?

製品や商品企画の質と量、これは間違いなく、質が重要です。

製品アイディアやヒントであれば、ある程度の量がなければ進まないこともありますが、数あるアイディアやヒントやその組み合わせにより、新製品や商品企画をする製品が、漠然としたイメージからリアルな製品へと形が見えてくるようになります。

はかせ
はかせ

漠然としたイメージが、モノクロのイラストになり、リアルな写真に近づき、色が着き、動き出すようになる感じなのですが、伝わるでしょうか?

質の良い製品は、お客様に受け入れられる可能性が高くなり、受注を積み重ねることでヒット商品になることもあります。

一方、質の悪い製品は、ブランドや会社のイメージがよくなるどころか、ネガティブなイメージが広まりやすく、受注はおろか製品サポートやクレームなどの対応ばかりが積み上げられてしまいます。こうなってしまうと、新製品の要望を出した営業でさえお客様に製品を紹介するどころか薦めなくなってしまいます。

良質な製品がヒット商品となれば、ほぼ自動的に問い合わせ、見積、受注が続き、長期間にわたり販売が継続します。経営的にもプラスの材料が増え、モデルチェンジや製品展開を増やすことなども検討できるようになります。

少数の良質な製品により、標準的な製品を開発・製造・販売することができ、会社やブランドの製品ラインナップを拡充し、既存の顧客層に詳し、隣接する業界やこれまでに考えたこともなかった業界や顧客層にアプローチすることも現実的な視野に入ってきます。

新製品を出せばよいというわけではありません。あくまでもお客様が購入してくれる製品を出さないと会社として存続させていくことができるということです。

会社を存続させるために新たな顧客層や業界に提案する新商品も必要になりますが、失敗するほどの人や予算をいきなり投入するのではなく、失敗しても許容できる限定的な範囲で人や予算を使い試していくことが重要だと考えています。

時には、これまでが過剰品質であったがために、新製品の品質が低いようにみえる場合もありますが、会社として保証する品質がどこまでなのかを見直すよい機会にもなりますので恐れずチャレンジすることが重要です。

はかせ
はかせ

何もしなければ何も変わりません。

「石橋を叩いて壊して、作って渡る」と言われてしまうわたしででありますが。

新製品に限らず、様々な取り組みにチャレンジすることで、困ったときに限らず「あの会社に聞いてみようか」といったケースが出てきますし、結果として会社の経営に貢献していく(役に立つ)と考えています。

ところで、質のよい製品、商品企画というのは、言葉としてはきれいなのですが、ある種の理想論のように聞こえてしまうというのも事実です。

新製品の質を定量的に、数値として評価することが現実的には難しく、さらに属人化を避けることも同じように難しいです。

例えば、新製品の質を重視するとはいっても、ある程度の製品数は欲しいし必要だということは普通にあることです。

新製品を出すことが最優先な場合、質と量のバランスを取ることと、量という制約がある中で質を高める力量を高めていくことが必要です。

質の高い製品を作るためには、質の高い製品を作る機会が多くならないと難しいです。室にこだわり過ぎて量が減り、結果的に質の高い製品を作る力量を向上させる機会がなくなてしまうのでは本末転倒になってしまいます。

最終的に大事なのは質であることに間違いがないのですが、その過程では量をこなすことも必要になると考えています。

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Q11.製品(品質マネジメント)において、BtoBとBtoCの違いはありますか?

個人向けの製品を製造・販売するBtoBと企業向けの製品を製造・販売するBtoCにおいて、どちらもお客様相手と考えればいかに列挙する基本的な考え方は同じです。

  • お客様を決める(想定する)
  • お客様が関心を持つテーマを決める(想定する)
  • お客様に合わせた良質な製品を作る
  • お客様の目に触れる場所、手段、媒体で紹介する。
  • 受注・販売した結果から、想定通りに売れたのかなどを検証する。

なお、参考までにBtoCとBtoBの違いについてベイジさんのBtoCとBtoBのオウンドメディアの違いの表を以下に引用します。

15個の項目で比較していますが、例えば新製品について各項目で分析してみると意外な気づきが得られるのではないでしょうか。

BtoCとBtoBの違い

  BtoC BtoB
①対象 生活者 企業
②顧客数 多い(特定しにくい) 少ない(特定しやすい)
③購入者と利用者 同じ 違う
④関与者 1人 複数かつ多層
⑤決定方法 独断 協議
⑥選定基準 好意・納得感 経済合理性
⑦目的 所有、体験、課題解決 課題解決
⑧思考の傾向 情緒的 論理的
⑨検討期間 短期 長期
⑩個別性 ない or 少ない 多い or オーダーメード
⑪購買単価 少額(数百円~数万円) 高額(数十万円~数億円)
⑫スイッチ 容易 困難
⑬決定要因 少ない・判断 多い・複雑
⑭情報量・判断 多い・判断可能 少ない・判断困難
⑮購入イメージ 容易 困難
はかせ
はかせ

言葉が固いと感じていますが、言葉の意味(定義)をきっちりしている故のようです。

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Q12.BtoBでまず手をつけるべき題材があれば教えてください。

BtoBと言っても業種、業態は様々です。

新製品や商品企画の場合、「成果を出した方が社内で支持されやすい」という原則があると考えられます。

特に従来と違った製品や企画の場合、「結果を見せろ」と言われても、その結果を出すための製品や企画だったりするので、小さく速く結果を出すことを最優先とすることもありました。

この原則を意識して、より成果に近い製品や商品企画から、手を付けるべきです。

売れれば営業が不平不満を言うことが減り、商品企画や技術への変な圧力も減っていきます。

下図「購買層(お客様)の購入段階と人数」は、ベイジさんの購買のファネルの図を上下逆にしたものですが、新製品や商品企画の優先順位をどの層に求めるかを考えるというのは、優先度を考える際のヒントになります。

具体的には、下図において、より下部にいる顧客が求める製品(商品企画)を優先した方がよいということです。

目的にもよるのですが、どの層を狙った製品(商品企画)であるか意識することで、製品や商品企画のイメージを具体化していく際のヒントにも繋がります。

購買層(お客様)の購入段階と人数

購買層(お客様)の購入段階と人数

図 購買層(お客様)の購入段階と人数

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Q13.製品(商品企画)に独自性を出すコツはありますか?

画期的な新製品というのは、ゼロとは言いませんが滅多にありません。

2000年代から顕著な傾向になってきたと考えていますが、メーカーにとっては新製品であっても、お客様にとってはもはや目新しい商品でなく、違いがあったとしても興味をひくものではないことが多く、独自性、個性を出すことが難しくなっています。

このため、従来製品と中身は同じでも、独自性として機能を絞り込み価格設定を見直し(事実上の値下げ)をしているようなケースもあるようです。

類似製品と比べた場合にある程度の独自性は必要です。

しかしながら、独自性にこだわり過ぎると、お客様を無視した社内目線での独自性になってしまいがちです。

新製品の独自性ありきではなく、どうすればお客様が満足する(喜ぶ)製品となるかを優先して考えることが必要になってきます。

お客様が満足する、喜ぶ製品(あるいは機能)であれば、自ずと独自性が発揮されていることになると考えているからです。

類似の製品であっても、その製品が使われる業界、製造・販売しているメーカー、そして、その製品そのものを作り出している工場や人は同じではありません。

お客様が満足する(喜ぶ)ことを突き詰めていくと、自ずと個性として表にでてきたり、使用感や信頼性のイメージとして自然発生的に作られていきます。これこそが、独自性なのだと考えています。

自社製品の独自性や良さにメーカー自身が気づかない理由として、次の2つがあります。

  • 固定観念(客観的根拠のない思い込み)
  • (失敗を恐れ、前例を変えたくないと思う)リスク意識

従来製品にとらわれない新製品や商品企画を実現するためには、新しいことに挑戦することを許すというよりは、当然限度はありますが失敗を許容する組織風土(会社の雰囲気)が必要です。

もちろん、経営(会社の存続)に影響するような失敗は許容できませんが、新製品や商品企画においてある程度の範囲内であれば、お客様を喜ばせる(ISOでいう顧客満足)という目的に対して、自由で柔軟な発想を否定しないで受け入れることが、製品や商品企画に独自性を与え、成功する要件の1つだと考えています。

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Q14.専門的で難解な業界のお客様を支援するとき、どのように提案しますか?

この質問は、モノづくりメーカー共通の悩みではないでしょうか。

  • メーカーからすれば同じような範疇であるように見えることが、お客様にとっては違いがある。
  • 部分の違いが決定的に重要で必要であり、メーカーが対応しないといけない。
  • 特定のお客様向けの専用品を開発・製造・販売することが現実的でない。
  • 結果的に製品の設計や仕様などが複雑になってしまい、メンテナンスや機能変更・追加に多大な工数が必要となる。

こうなっては、製品を販売するメーカーとしては、自ら消耗戦を選んでいるようなものです。

いかにして、専門的で難解なお客様の知識を増やすかは、ベイジさんの取り組み方が参考になります。

ベイジさんでは、プロジェクト開始段階での知識がゼロに近いことも多いそうですが、これを補うために以下のようなプロセスを経て、顧客理解を深めてから、コンテンツのプランニングなどを行っているそうです。

以下、引用した内容ですが、

  • 事前に調べられることは事前に調べる。
  • 分からないことは質問する。
  • 相互にコミュニケーションを図る。

という当たり前のことを当たり前に行うということであると理解しています。

  1. デスクトップリサーチ(ネットに開示されている情報からリサーチする)
  2. ヒアリング(50~100項目の質問シートをもとに、顧客に直接聞く)
  3. ワークショップ(ペルソナやジャーニーマップを一緒に作る)
  4. ユーザーテスト(ペルソナに近い被験者にサイトを使ってもらう)
  5. ユーザーアンケート(ペルソナに近いユーザー複数名にアンケートを取る)
  6. アクセス解析(サイト上のユーザー行動を定量的に把握する)
  7. 競合分析(競合サイトからアイデアを得る)

専門的な業界を理解するには、インプットを増やすしかありません。それ以上の近道はないのではないと思います。

ベイジ「オウンドメディアに関する27の質問に2万字で回答します

はかせ
はかせ

分からないことは、調べる、聞く、学ぶしかありません。

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Q15.適切なペルソナ(架空の顧客像)を作るコツはありますか?ターゲットの種類が多い場合はどうしますか?

新製品や商品企画を作る場合、お客様を明確にした方が、内容がぶれず、理路整然とした形になりますので、この意味でペルソナ(架空の顧客像)を作ることが有効です。

ペルソナは架空の顧客像ですが、架空だからと言って想像だけで作ってはペルソナを作る意味がなくなってしまいます。客観的な情報を元に作ることが重要です。

架空の顧客像に直接・間接的につながる客観情報がないからといって想像で作ってしまうと、会社や担当者などが想像に都合の良いペルソナになってしまうからです。

いざ、客観的な情報を得てペルソナを作ろうとすると、それなりに重厚長大な調査が必要になりますし、その調査結果もどこまで信頼してよいものなのか、結果的に現実的ではないことになりがちです。

そこで、お薦めの方法というわけではないのですが、私が商品企画を担当していた時の例をご紹介します。

難しい方法ではありません。その製品のユーザーの使い方、目的と手段(何のために、そ使い、何をしているか)を調べることです。

例えば、

  • 会社の設計・開発担当者の使い方
  • 会社の製造・試験担当者の使い方
  • 大学などの研究機関での使い方
  • 担当者の使い方
    • 私も限られた使用方法ではありますが、実際に使った経験は商品企画に説得力をもたせるのに有効でした。

ペルソナの限界は架空の顧客像であることですが、実際のユーザーを想定することで同じような効果を得ることができます。

実際のユーザーであることのメリットとして、同じ想像であっても現実的な力が働き、良いアイディアに繋がることもあります。

実在のユーザーを想定することで、例えば仕様を決める際にも、教える側と、指示された通り実施する使い方とでは求めることが違う事に気づくこともできます。

複数のユーザーの使い方をまとめる際には、主要な使い方、代表的な使い方でまとめます。

各ユーザーは、その様な使い方をする代表的な人、各々は1例なので、ユーザーの特性などを細かく・深く分析しても労力にあった成果(データ)は得られないと考えているからです。

むしろ、様々なユーザーであっても、抱えている課題、ニーズ、動機、思考過程などで分類してみると、製品に求められていることを全体的につかむための参考になります。

その結果、

  • 使われ方は似ているが、製品としては似て非なるモノになる。
  • 使われ方は違うが同じ製品でカバーできる。

といったことが見えてきます。

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Q16.製品を使い続けていただけるリピートを促すためにはどうすればいいですか?

同じ製品を使い続けるメリットが、お客様とメーカーの双方にないと、

  • 同じメーカーの製品を使い続ける。
  • 類似製品に流れない。

様にすることは難しくなっています。

分かりやすい例になっているかどうか自信はないのですが、次の様なイメージです。

  • パソコンの購入先
    • 特定のメーカーでなければというのは特殊用途のみで基本コストパフォーマンスで決める。
  • スマホの購入先
    • iPhoneでなければダメとiPhone以外でもよい。

リピートを促す手段、継続して買って頂くために何をするのかを考えることに、私は違和感を感じます。そういったアプローチが嫌いなこともありますし、お客様が同じメーカーの製品を買い続ける理由は、

  • その製品の質がよい。
  • コスト的にも見合っている。

からだと考えているからです。

同じメーカーの製品を買い続けないというのは、お客様に買い続けることによるメリットがないとも考えられます。

本当に良い製品であれば、お客様にとって魅力のある製品であり、結果として使い続けたいという気持ちになるのではないでしょうか。

お客様が買い続けるための手段を考えるのではなく、どうすればお客様が買い続けたいと判断する製品になるかを考えることが重要であり、より本質的な命題です。

この問いに正解はありませんが、考え続けることが大事だと考えています。

まとめ

ベイジの枌谷さんの「オウンドメディアに関する27の質問に2万字で回答します」の記事が、ISO(品質マネジメント)とも共通する部分が多い事に驚き、オウンドメディアをISOや品質マネジメントに置き換えてまとめてみました。

ここでは、27の質問のうち「企画・題材」についての7つの質問について以下の項目でまとめました。

  • Q10.製品(商品企画)は質と量とどちらが重要ですか?
  • Q11.製品(品質マネジメント)において、BtoBとBtoCの違いはありますか?
  • Q12.BtoBでまず手をつけるべき題材があれば教えてください。
  • Q13.製品(商品企画)に独自性を出すコツはありますか?
  • Q14.専門的で難解な業界のお客様を支援するとき、どのように提案しますか?
  • Q15.適切なペルソナ(架空の顧客像)を作るコツはありますか?ターゲットの種類が多い場合はどうしますか?
  • Q16.製品を使い続けていただけるリピートを促すためにはどうすればいいですか?
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