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人事異動は内部監査を振り返るチャンスです

内部監査の活用と監査員教育

内部監査のマンネリ化したり、形だけの内部監査になってしまうと、次の様な話を耳にします。

  • 経営層がISO維持費用(投資)に見合った成果が見られずいら立つケース
  • 管理責任者や内部監査責任者の心が折れてしまいそうなケース

ここでは、内部監査のマンネリ化の問題と組織変更や人事異動を内部監査そのものを振り返るチャンスとして見ることについて説明します。

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内部監査のマンネリ化に悩む人

内部監査のマンネリ化や形式的な内部監査に悩む、2つのケースを紹介します。

ケース1:経営層(社長)のイラ立ち

経営層がISO9000の維持に人、モノ、金、そして時間を費やしているにもかかわらず、

  • 現場からは内部監査や外部審査対応が大変だとかネガティブな声ばかり聞こえてくる
  • 内部監査報告書を読むと、形式的な内部監査をやっているとしか思えない。
  • 認証取得の維持をやめるのもリスクがあるように思える。

といった情報からとりあえずISO継続としているが、納得しているわけではなく、何とかならないのかと思うものの、管理責任者に聞いても答えはなく、内部監査や外部審査の時期になるとイライラしているようなケースです。

ケース2:管理責任者や内部監査責任者のボヤキ

内部監査責任者や管理責任者は、何とかできる範囲で少しでも会社(人)をよくしていきたいとの思いで、毎年内部監査を行い、経営層に課題や提案をしている。

外部審査においてマネジメントレビューや内部監査の記録を見て、「現状や思いを感じます。」との励ましの言葉を頂くこともありました。

しかし、現実は何も変わっておらず、心が折れそうになり、「外部審査で観察事項までで済めばいいか。」とつぶやいてしまうようなケースです。

人事異動は内部監査を振り返るチャンス

組織変更や人事異動、大組織(会社)であれば毎年の恒例行事のようになり、部署長が変わったところで、部署のメンバーは変わらず、仕事のやり方も変わらないといったことも多いのかもしれません。

小規模の会社であれば、組織変更や人事異動は、3年とか数年に1度といったとことでしょうか。

いずれにしても、部署長が変わったときは、その部署の内部監査についても改めて振り返り、初心に帰るよいチャンスだと考えています。

例えば、同じ営業部の内部監査でも、営業部長が変われば、同じ質問をしても質問の仕方も答えも違ってきます。

「営業部長として顧客満足向上のためどのようなことをお考えですか?」という質問に対して、

新しい営業部長には、

  • 営業部として変えずに続けること
  • 新しい部長として変えていきたいこと

があるでしょう。

同じ目標を設定していたとしても、その進め方や評価のポイントなども違ってくるのではないでしょうか。

部署長交代時の内部監査のポイント

通常の営業部署の監査であれば、

  • 予算達成のため、なぜこの品質目標としたのか
  • 品質目標を、何をもって評価するのか
  • 所属員(メンバー)の現在の力量
  • 所属員の力量向上のポイント(何のために何を伸ばすのか)
  • 営業業務フローと記録(エビデンス)の確認
  • 困っていることはないか

等となります。

これが、新しい部署長であれば、

  • 新しい部署長として、どのような思いがあるのか
  • 予算達成をどのように進めようと考えているのか
  • 所属員の力量向上についてどのように考えているのか

等、考え方や進め方(方向性)を聞き出すようにします。

これらの情報は、次年度の内部監査にも必要かつ重要な情報となります。

また、新しい部署長も前任者や他の部署長と同じような考えであることが分かれば、それに合わせて、内部監査の進め方、チェックリストの内容も変更していきます。

以上述べてきた理由で、

「人事異動が内部監査そのものを振り返るチャンスになる」

と考えています。

内部監査のマンネリ化、形骸化を防ぐには

精神論になってしまいますが、内部監査のマンネリ化を防ぐには、

  • 経営者の思い
  • 管理責任者や内部監査責任者の思い

だけでは止められないと考えています。

何よりも、

  • 現場のより良くなりたいという思い

が、最も大切で必要だと考えています。

とは言うものの、

内部監査を通じて、より良くしたいという思いだけは、諦めずに伝え続けていきたいと考え、自分に言い聞かせながら監査計画を作っています。

はかせ
はかせ

内部監査責任者として、監査計画やチェックリストに思いを入れても、内部監査員に全ては伝わらないのことについては、自分の力量不足と考えつつも毎回悩ましい問題です。

まとめ

内部監査のマンネリ化したり、形だけの内部監査になってしまうケースがあります。

ここでは、内部監査のマンネリ化の問題と組織変更や人事異動を内部監査そのものを振り返るチャンスとして見ることについて、以下の項目について説明しました。

  • 内部監査のマンネリ化に悩む人
    • ケース1:経営層(社長)のイラ立ち
    • ケース2:管理責任者や内部監査責任者のボヤキ
  • 人事異動は内部監査を振り返るチャンス
  • 部署長交代時の内部監査のポイント
  • 内部監査のマンネリ化、形骸化を防ぐには
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