ISO9001:2015(JIS Q 9001:2015)が発行されて10年になります。
2025年3月、気候変動に関する「JIS Q 9001:2025 品質マネジメントシステム要求事項(追補1)」発行されました。
そして2025年5月現在、ISO9001:2015の改訂作業が2026年9月発行を目途に進められています。
「ISO9001:2015」は、大幅な改訂とはならずに「ISO9001:2026」となるようですが、具体的な内容は分かりませんので、JIS Q 9001:2026が発行されてから対応しようと考えています。
とはいえ、「JIS Q 9001:2025 品質マネジメントシステム要求事項(追補1)」発行されたので、品質マニュアルを見直すだけでなく、関連規定を見直す良い機会と考え、前著「わかりやすい品質マニュアルの作り方」を全面的に見直して、「わかりやすい品質マニュアルの作り方 2025」のKindle本を出版しました。
ここでは、「わかりやすい品質マニュアルの作り方 2025」のAmazonの紹介文よりも詳しい目次を紹介します。
- 目次:「わかりやすい品質マニュアルの作り方 2025」
- はじめに
- 第1章 ISOは特別なこと?いいえ会社のルールの一部です
- 第2章 わかりやすく使える品質マニュアルの作り方
- 第3章 品質マニュアル
- 第4章 規定等
- 第4章-01 品質文書管理規定
- 第4章-02 内部監査規定
- 第4章-03 不適合品処理規定
- 第4章-04 是正処置規定
- 第4章-05 方針管理規定
- 第4章-06 教育・訓練規定
- 第4章-07 設計・開発管理規定
- 第4章-08 苦情対応規定
- 第4章-09 営業業務規定
- 第4章-10 外注・購買管理規定
- 第4章-11 製造管理規定
- 第4章-12 検査業務規定
- 第4章-13 監視・測定機器管理規定
- 第4章-付録:ISO用語の補足説明
- 第5章 できることからやってみるDoから始めるPDCA
- 第6章 実はやっているマネジメントレビュー、経営判断の一部です
- おわりに つかえる品質マニュアルと規定になっていますか
- ISO9001:2026?にむけて
目次:「わかりやすい品質マニュアルの作り方 2025」
「わかりやすい品質マニュアルの作り方 2025」の目次は以下の通りです。
はじめに
品質マネジメントについての考え方
ISOとの出会い
ビジョンで回す品質マネジメントシステム
JIS Q 9001:2025の気候変動に関する追補について
追補の概要
QMSと気候変動の取扱い
JIS Q 9001:2025の追補への対応例
第1章 ISOは特別なこと?いいえ会社のルールの一部です
1.1 ISOのルール(品質マニュアル)は会社が決めたルールです
1.2 ISOでは失敗を繰り返さないよう改善を続けます
1.3 情報セキュリティは、IT機器や情報に関する躾から
1.4 「ISOについて教えて欲しい」に隠された理由があるのかも?
第2章 わかりやすく使える品質マニュアルの作り方
2.1 本書の品質マニュアルと関連規定について
2.2 品質マニュアル作成の前に決めておくこと
2.2.1 品質マニュアル作成の役割分担
2.2.2 小規模の組織(会社)は組織でなくプロジェクトを意識する
2.2.3 使える品質マニュアルを作る
2.2.4 人が少ないからこその導入ポイント
2.2.5 品質マネジメントとPDCA
2.2.6 コピペで作れるが結局使えない品質マニュアル
2.3 ISO導入の進め方のコツやポイント
2.3.1 組織図とQMS体系図(業務フロー)を明確に
2.3.2 業務フローと既存ルールの洗い出し
2.3.3 品質マニュアルと規定を形にする
2.3.4 品質マニュアルと規定の整合性を取る
2.3.5 仕上げる
2.4 品質マニュアル作成のポイント
2.4.1 適用範囲:組織図と業務フロー
2.4.2 既存の社内ルールを洗い出す
2.4.3 ISO独自の要求への対応:マネジメントレビューと内部監査
2.4.4 ざっくり作る(形にすることを優先)
2.4.5 審査準備
第3章 品質マニュアル
1. 総則
1.1 目的(ビジョン)
1.2 適用範囲
2. 適用規格
3. 用語の定義
4. 組織の状況(当社全体に関すること)
4.1 組織及びその状況の理解(当社を取り巻く状況)
4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解(利害関係者の要求事項)
4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定(QMSで管理する仕事の範囲)
4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス(QMSの概要)
5. リーダーシップ
5.1 リーダーシップ及びコミットメント(社長の役割)
5.2 方針(品質方針の決定と周知)
5.3 組織の役割、責任及び権限(社長の役割・責任・権限、管理責任者の責任・権限)
6. 計画(事業計画)
6.1 リスク及び機会への取組み(リスクを洗い出し、備え、機会(チャンス)を活かす取組み)
6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定(品質目標とその活動計画)
6.3 変更の計画(品質マネジメントシステムの変更に関する計画)
7. 支援(品質目標達成のためのサポート)
7.1 資源(要員(社員)・建物・設備)
7.2 力量(要員の力量)
7.3 認識(要員の認識)
7.4 コミュニケーション(情報の意志疎通)
7.5 文書化した情報(文書・記録)
8. 運用(行動、日々の業務)
8.1 運用の計画及び管理(運用ルールを決める)
8.2 製品及びサービスに関する要求事項(受注・契約)
8.3 製品及びサービスの設計開発(製品の設計開発)
8.4 外部から提供されるプロセス、製品及びサービスの管理(外注・購買、調達、物流サービス)
8.5 製造及びサービス提供(製造工程)
8.6 製品及びサービスのリリース(製品の検査、出荷許可)
8.7 不適合なアウトプットの管理(不適合品の管理)
9. パフォーマンス評価(結果の評価)
9.1 監視、測定、分析及び評価(業務の確認、分析と評価)
9.2 内部監査
9.3 マネジメントレビュー
10. 改善(業務の改善)
10.1 一般(改善の目的)
10.2 不適合及び是正処置(不適合の処理と再発防止対策)
10.3 継続的改善(継続的な改善活動)
【参考】組織図と品質マネジメントシステム体系図
機能別部署の役割
第4章 規定等
第4章-01 品質文書管理規定
1. 目的
2. 適用範囲
3. 文書・記録の種類
3.1 文書の種類
3.2 規格が要求する文書・記録、所管部署
4. 規定等の制改訂
4.1 規定等の承認
4.2 規定等の改訂箇所の識別
4.3 規定等の最新版管理
4.4 規定等の原紙の保管・管理
4.5 規定等の解釈等に疑義を生じた場合
5. 規定等のレビュー(文書レビュー)
6. 規定等の配布、管理
6.1 規定等制改訂の通達
6.2 最新版の管理
6.3 旧版の利用等
7. 規定等の管理(文書・記録の承認、維持管理)
8. 規定等の保管・廃棄
9. 規定等の廃止
10. 原紙の管理、品質文書・記録の電子保管
11. 外部文書の管理
第4章-02 内部監査規定
1. 目的
2. 内部監査の目的及び区分
2.1 内部監査の目的
2.1 内部監査の区分
3. 監査責任者等の役割
3.1 管理責任者
3.2 監査責任者
3.3 内部監査員
3.4 監査の基準
4 内部監査実施手順
4.1 内部監査の計画
4.2 内部監査の実施
4.3 不適合と是正処置
4.4 内部監査の総括
4.5 社長への報告
5 リモート内部監査
6. 記録の管理
第4章-03 不適合品処理規定
1. 目的
2. 適用範囲
3. 不適合品の処理手順
3.1 不適合品処理のプロセス及び責任者
3.2 不適合品の識別と隔離
3.3 不適合品に係わる文書発行
3.4 不適合品の内容確認及び処置
3.5 再検査
3.6 納品後などでの不適合品
4. 特別採用(特採)申請手順
4.1 顧客への特別採用(特採)の了解
4.2 技術的要求事項に対する機能品質の検討
4.3 特採申請書の発行
4.4 特別採用(特採)の審査・決定
5. 不適合品に対する是正処置
6. 廃棄手順
7. 記録の管理
第4章-04 是正処置規定
1. 目的
2. 適用範囲
3. 是正処置の対象及び責任者
4. 是正処置の実施手順
4.1 不適合の内容確認
4.2 不適合の原因究明と処置決定
4.3 再発防止策の策定と実施
4.4 有効性のレビュー
5. その他の処置
5.1 不適合品、苦情についての周知
5.2 規定等の改訂
5.3 品質マネジメントシステムの変更
5.4 内部監査で指摘された不適合
6. 記録の管理
第4章-05 方針管理規定
1. 目的
2. 適用範囲
3. 責任と権限(役割)
3.1 社長
3.2 管理責任者
3.3 部署長
4. 品質目標計画の作成と実施
4.1 品質方針及び品質目標の周知・配布
4.2 部署品質目標の決定
4.3 品質目標計画の策定
4.4 管理責任者による品質目標計画の確認
5. 部署品質目標の進捗管理
5.1 品質目標計画の進捗管理
5.2 品質目標計画の達成度評価
6. 品質目標計画の変更
7. 記録の管理
第4章-06 教育・訓練規定
1. 目的
2. 適用範囲
3. 教育・訓練の責任
3.1 管理部
3.2 各部
4. 力量、資格の範囲
4.1 必要な力量
4.2 社外・社内資格
4.3 特殊技能の認定
4.4 法規制上必要な資格
4.5 組織の知識(会社のノウハウ)
5. 資格の管理手順
5.1 資格の管理
5.2 力量マップの作成・管理
5.3 教育・訓練の計画
6. 教育・訓練の実施及び有効性の評価
6.1 年度教育・訓練の実施
6.2 共通基本教育・訓練
7. 品質目標を達成するための個人目標の管理
8. 記録の管理
第4章-07 設計・開発管理規定
1. 目的
2. 適用範囲
3. 設計及び開発に関する用語の定義
4. 責任及び技術組織
5. 設計・開発プロセスの手順と記録
5.1 設計における留意事項
5.2 仕様書の作成、管理
5.3 図面作成のルール
6. 設計・開発の依頼(製品企画の提案)
6.1 製品企画書の作成
6.2 開発方法の選択(製品企画書の受付、開発担当者・責任者の指名)
6.3 開発業務の開始
6.4 「製品企画書」の管理
7. 関係者間の情報交換(コミュニケーション)
7.1 関係者間の打ち合わせ
7.2 開発会議(DRを含む)
8. 設計・開発の計画
8.1 「開発計画」の作成、承認
8.2 「開発計画」の変更
8.3 「開発計画」の最終確認
9. 設計・開発のインプット
9.1 製品に関連する要求事項のレビュー
9.2 設計・開発へのインプット
10. 設計・開発の管理(レビュー・検証・妥当性確認)
10.1 設計・開発の審査(開発会議、設計・開発のレビュー)
10.2 設計・開発の検証
10.3 デザインレビュー(DR)
10.4 設計・開発の妥当性確認
11. 設計・開発からのアウトプット
12. 設計・開発の変更管理(図面等の変更・廃止)
13. 試作管理
13.1 試作依頼
13.2 試作の評価
14. 試作の評価
14.1 外部に委託する業務
14.2 外部委託先の評価
14.3 外部委託先への発注
14.4 受入(検証)
14.5 検収
15. 図面等の管理
16. 記録の管理
【参考】製図に関するJIS規格の一例
第4章-08 苦情対応規定
1. 目的
2. 適用範囲
3. 処理手順
3.1 苦情等の内容確認
3.2 苦情の受付
3.3 原因の究明と対策
3.4 是正処置報告書の作成、発行
3.5 顧客への報告
4. 内部監査による確認
5. 記録の管理
第4章-09 営業業務規定
1. 目的
2. 適用範囲
3. 営業情報等
3.1 営業情報の報告
3.2 プロジェクトの提案
3.3 製品開発等
4. 見積業務
4.1 見積依頼受理
4.2 見積書作成・管理
4.3 見積書提出
5. 販売管理(受注・販売)
5.1 与信管理
5.2 販売計画
5.3 取引条件
5.4 注文内容の確認
5.5 受注登録
5.6 売上管理
5.7 照会業務
5.8 指定伝票の管理
5.9 受注内容の変更
6. 顧客とのコミュニケーション
6.1 顧客対応
6.2 品質不具合対応
6.3 顧客満足
7. 記録の管理
第4章-10 外注・購買管理規定
1. 目的
2. 適用範囲
3. 購買先及び購買品の管理
4. 購買先の評価
4.1 購買先の評価担当部署
4.2 購買部署による購買先(取引先)の評価
4.3 品質保証部による品質管理レベルの評価
5. 新規購買先の登録
6. 購買先の選択
7. 購買仕様
8. 計画外及び高額品の購買発注手続き
9. 見積
10. 発注
11. 受入
12. 購買製品の検証(受入検査)
13. 検収
14. 支払依頼と支払
15. 製造に関するプロセスの妥当性確認(委託加工)
16. 記録の管理
第4章-11 製造管理規定
1. 目的
2. 適用範囲及び関連法規等
3. 関連規定等及び製造に関する用語の定義等
3.1 関連規定等
3.2 製造に関する用語の定義等
3.3 本規定における製造組織
3.4 製造業務を担当する部署長の役割と責任
4. 製造プロセスの手順と記録
5. 製造
5.1 製造計画
5.2 材料・部品等、購買品及び支給品の受入
5.3 製造工程
5.4 最終検査
5.5 製品の入庫(入荷)・包装・保管(在庫管理)・出庫(出荷)
5.6 アフターサービス
5.7 棚卸(実地棚卸)
6. 製造についての分析・評価・改善
6.1 分析・評価項目
6.2 分析・評価手法(QC7つ道具)
7. 製造工程の変更管理
7.1 工程の変更
7.2 作業手順書、品質工程図の改定
7.3 変化点管理(4M変更)
8. 識別及びトレーサビリティ
9. 顧客や外注・購買先から預かるもの(顧客支給品)の管理
9.1 顧客又は外部提供者の所有物の識別
9.2 顧客又は外部提供者の所有物の管理
9.3 顧客又は外部提供者の所有物の記録
10. 製造工程の設計及び特殊工程の妥当性確認
10.1 製造工程の設計
10.2 製造に関するプロセスの妥当性確認
11. 試作管理
12. 記録の管理
第4章-12 検査業務規定
1. 目的
2. 適用範囲
3. 検査に係る資格
3.1 検査員
3.2 工程内検査員
4. 検査の方法
4.1 抜き取り検査
4.2 全数検査
5. 検査の種類
6. 検査規格、検査記録書、検査手順書
7. 検査の実施
7.1 受入検査
7.2 工程内検査
7.3 最終検査
7.4 その他の検査
7.5 検査成績書
8. 検査水準の変更
8.1 きつい検査→なみ検査
8.2 なみ検査→きつい検査
9. 初期流動管理
10. 不適合品
11. 標準見本(限度見本)
12. 記録の管理
第4章-13 監視・測定機器管理規定
1. 目的
2. 適用範囲
3. 用語の定義
4. 実施すべき監視・測定
5. 監視機器管理
6. 記録の管理
【参考】測定機器管理
第4章-付録:ISO用語の補足説明
付1. 品質マネジメント用語の補足説明
品質マネジメントシステム(QMS)
品質
要求事項
利害関係者
適合品
不適合品
顧客満足
文書化した情報
認識
運用
リーダーシップ
コミットメント
プロセスアプローチ
リスク
機会
パフォーマンス
レビュー
リリース
トレーサビリティ
付2. 製造に関する用語の補足説明
コンプライアンス
マナー
5S
報連相(ほうれんそう)
確認
不良と異常
5W1H
5W2H
4M(よんえむ)
3H(さんえいち)
変更点管理(4Mと3H)
トレーサビリティ
製造技術と生産技術
実地棚卸
立会
リスクアセスメント
第5章 できることからやってみるDoから始めるPDCA
5.1 PDCA始めの1歩。記録をつける、残すから
5.2 マネジメントの第一歩
5.3 指示待ちは指示したことはできるということ
5.4 P(計画)とC(確認)、品質目標と計画作成、進捗管理について
品質目標設定について
品質目標を達成するための計画について
第6章 実はやっているマネジメントレビュー、経営判断の一部です
6.1 マネジメントレビューは、社長の仕事
6.2 マネジメントレビューの進め方
6.3 「課題検討表」によるリスク、環境、顧客要求等の分析
6.4 マネジメントレビューを活用する
6.5 マネジメントレビューについての品質マニュアル記載内容
おわりに つかえる品質マニュアルと規定になっていますか
読んでも分からない品質マニュアルとの出会い
ISOを利用して会社(社員)を成長させたい
つかえる品質マニュアルと規定を目指して
ISO9001:2026改訂にむけて気になること
リスクと機会(チャンス)
パフォーマンスとQMS
変更のマネジメント
ISO9001:2026?にむけて
2026年9月発行を目途に進められているISO9001:2015の改訂作業の内容については、大幅な改訂とはならないらしい程度で具体的なことが分かりません。
品質マニュアルや関連規定の「ISO9001:2026」の対応作業は、「JIS Q 9001:2026?」が発行されてから対応しようと考えています。
とはいえ、「ISO9001:2026」の発行まで1年以上時間がありますので、改めてISO9001の要求事項を見直し、品質マニュアルと関連規定をレビューするよい機会だと考えています。