毎年年末から5月頃まで花粉症でマスクは欠かせません。
2020年は新型コロナの影響で、2月頃からか、いつものマスクがいつもの通販サイトから消え、マスクの入手には苦労しましたが、5月の連休が明けた頃からは様々なメーカーから多種多様なマスクが販売されています。
そんな中2020年7月3日に、トリニティの原価マスクが完売となりました。
私は抽選にはもれましたが、2箱購入しました。
トリニティのことは、スマホケースなどのメーカーとして知っていたのですが、マスクの新規製造・販売に取り組んだ様子がTwitterやブログでも公開されていたことも購入の決め手になりました。
ここでは、新規製造・販売のプロジェクトとして、トリニティの原価マスクを例に、プロジェクト・マネジメントについて私が思うことをまとめています。
参考:トリログ ※「原価マスク」で検索してみてください。
トリニティ製のスマホ・ケースを使っていました
iPhone 5sを持っていた頃、トリニティのSimplism(シンプリズム)の手帳型ケースを使っていたこともあり、トリニティという会社名は知っていました。
しかし、自社製品の製造もやっていることは知らず、商社だと思っていたのですが、原価マスクを通してメーカーとしてのトリニティの新たな一面を知ることができました。
余談ですが、iPhoneの手帳型ケース、それも、磁石やボタンで閉じる部分のない、左手入力なので右に開くシンプルな液晶カバーのついたケースが欲しいです。
以下、時系列でトリニティの原価マスクの新規製造・販売プロジェクトについて説明します。
トリニティの原価マスクプロジェクト
この記事では、トリニティの原価マスクの製造・販売を、「原価マスク・プロジェクト」と呼ぶことにします。
原価マスク・プロジェクトを時系列で整理すると以下の様になります。
- 4月27日「原価マスク」の販売告知
- 5月08日アクセス集中で抽選販売に変更
- 5月10,15日製造進捗情報の公開
- 5月12日第1回抽選
- 5月22日マスク梱包方法の変更
- 6月22日先着販売開始
- 6月29日抽選販売から通常販売へ
- 7月03日トリニティ原価マスク完売(=プロジェクト成功)
以下、原価マスク・プロジェクトの概要を時系列で追ってみます。
2020年4月27日:販売告知
Twitterでトリニティから原価マスクが販売されることを知りました。
「利益を一切のせていない」とはいえ、事前事業ではありませんので、損を出さずに先行きが見えない中、価格を設定して販売することはなかなかできないのではないでしょうか。
私がトリニティの原価マスクを選んだ理由の1つは価格です。
原価マスクとシャープマスクとではマスクの材料も品質も製造場所も違いますので、公平な比較とは言えませんが、下表の通りです。(消費税10%)
種類 | 価格 |
---|---|
トリニティの原価マスク | 1箱2,176円(税込、送料別) |
シャープマスク |
1箱2,980円(税抜、送料別) 1箱3,278円(税込、送料別) |
製品価格ではシャープマスクが約5割高い、トリニティマスクが約3割5分安いことになります。
トリニティの原価マスクの販管費を0%と考えると、シャープマスクの販管費は約30%となります。
これまで使っていたマスクは、
- 玉川衛材 フィッティ 7DAYSマスク EX 60枚 大きめ
ですが、原価マスクは約3倍です。
下図は、トリニティの原価マスクのパッケージに書かれた価格構成です。
マスクに限らず、SNSだけでなくTVでも買い占めと高額転売が話題となっていますが、トリニティの原価マスクは、パッケージに販売価格を明記することで転売対策としています。
モノづくりメーカーの社長としては、なかなか難しい決断だったのではないでしょうか。
原価マスクは、これまでの入手価格からはかなりの値上がりですが、トリニティのブログ(トリログ)で紹介されている製造工場での動画などを見て、価格相応かと判断し2箱購入しました。
シャープマスクは、7月1日に第10回抽選に当選しましたが、すでに原価マスクを入手済みだったことと、当初から価格が高いと思っていたので見送り(キャンセル)としました。
2020年5月10,15日:製造進捗情報の公開
トリニティの社長さんは、自社のブログで自ら工場での製造現場を説明したり、Twitterで輸送状況を公開したりと、できる範囲で生産状況を公開していました。
マスクのひもを自動で接着、切断、1個づつ包装していくのは、クリーンルームでの製造では当たり前なのでしょうが、それでマスクを作っているとは驚きでした。
プロジェクトにおいて、責任者自らの進捗情報の公開・共有は有効です。
マスクを袋から取り出した時の薬品?臭もほとんどなく、マスク紐の当たり具合も柔らかでした。
下図は、おそらく現地工場から出荷される原価マスクをトラックに積み込み出荷するときの1枚かと思います。
写真には文章にはないリアリティがありますので、「実際に出荷されていること」が伝わると考えています。
お客様を待たせるときに、現在の進捗状況を知らせることは顧客サポートとして有効な手段の1つです。
日本での荷受け、通関に船便、そして港からの輸送、リアルな現場では様々なことが起きています。
下図では、きれいにラッピングされたパレット積みとなっていますが、運送中にフォークリフトで荷物を破損することもあり、実際に荷物(製品)を受け取るまで気が抜けません。
「さまざまな苦難」、一言ですが本当に様々な苦難があったのだと思います。その分、プロジェクトが成功した時の喜びも大きいのです。
2020年5月8日:アクセス集中で抽選販売に変更
受注開始日に、通販サイトにアクセスが集中して購入申し込みがができなくなることは、トリニティの原価マスクに限った話ではなく、人気商品の受注等では以前からありましたので驚きはありませんでした。
2020年は新型コロナの影響で珍しいことではなくなったと感じているので、「受注開始直後にサーバーが落ちて、抽選販売に変更になる。」ことは、シャープマスクの経緯からもある程度予想はしていました。
トリニティの原価マスク、当たればいいなと思いつつ、抽選に応募はしました。
仮に私が通販サイトのシステム責任者だったとしても、どの程度の注文(アクセス)となるか聞かれても、「想像以上」としか答え様がないと思います。
SNSの普及からアクセスが集中することまでは分かりますが、実際にできることとそのためのコストや時間を考えると、とりあえずやってみて落ちてから対応する(抽選方式に変更する)という考え方もありだと考えています。
情報セキュリティのリスクの受容だと言い切るのは難しいかもしれませんが、「コストも考えて何とかするように」と言われても困りますね。
2020年5月12日:第1回抽選
下図は、第1回目の抽選販売結果のお知らせです。
抽選日を間違えてツイートしてしまいましたが、3時間弱で訂正ツイートしています。
抽選販売に変更したのが5月8日、5月12日には、1回目の抽選結果発表です。現場は相当頑張り急いだのでしょうか。
ミスをするなと言うのは簡単ですが、それでも、
- 巧遅拙速(上手でも遅いより、下手でも速いほうがよい)
- PDCAをDoから始めて速く回すのがよい。
と私は考えています。
情報システムのマネージャーとしてインフラも基幹システムも担当した経験からすると、販売システムの変更は慌ててやるものではないのですが、この様なことは往々にしてあるのですね。
2020年5月22日:マスク梱包方法の変更
トリニティの原価マスク、発売当初はエアーキャップで梱包していたそうですが、箱がつぶれることがあり、段ボール製の箱に変更したそうです。
クレームにはならなかったそうですが、コストアップしたことは間違いなく、早々に決断した責任者は素晴らしいと思います。
下図の写真では、原価マスク1箱がエアーキャップで梱包されています。どの程度のお客様が1箱だったのか分かりませんが、写真からはきれいな仕事ぶりがうかがえます。
ちなみに、原価マスクのパッケージ(箱)の紙質はマスクとしてはしっかりしたものが使われていると思います。
ダンボール箱による梱包に変更したわけですが、「ほとんどコスト変わらずに」とはいえ、コストアップしたことは間違いないようです。
利益をのせずに販売しているトリニティの原価マスクにとっては、ビジネスとしては思い切った判断だったのではないでしょうか。
下図では「倉庫の方が資材業者と交渉してくれて」とありますので、交渉ができる関係性を持っているのはさすがだと思います。
ご参考までに、私が購入した2箱は、下図の右上の写真のようにきっちり2箱入っていました。段ボールも通販サイトのものより丈夫で良質のものでした。
エアーパッキンから段ボール箱への変更は、梱包作業する方も簡単・確実な梱包ができるようになったと考えています。
コストは、キャッシュとして目に見えるコストと、作業効率化など目に見えにくいコストもあります。
2020年6月22日:先着販売開始
トリニティの原価マスク販売も先が見えてきたということで、抽選に外れた応募医者向けに先着販売が始まりました。
私は抽選に申し込んでいたため、メールで先着販売のお知らせがきまして、このメールで4箱まで購入手続きができたため、2箱注文しました。
メールには、1箱、2箱、3箱、4箱購入用のリンクが書かれていました。注文数の入力ミス防止と、アクセス集中によるトラブルの対策の1つと推測しています。
私の場合、マスクのサイズ感が分からないため、1箱にするか2箱にするかは悩みましたが、思い切って2箱購入しました。
仕様上は同じ大きさのマスクでも、長時間しているとずれてきたり、ゴムがきつくて耳が痛くなるマスクもあるので、原価マスク購入時には悩みましたが結果オーライでした。
2020年6月29日:抽選販売から通常販売へ
「追加の入荷予定もない」ということは、原価マスクも在庫限りとなったということです。
様々な要因を考慮して、在庫限りの販売時期が決定されたのだと推測します。
「利益をのせない製造・販売」だけに、この辺は会社の経営にも直接的かつ大きな影響を与えていたのでしょう。
分かっていたことなのでしょうが、それだからこそこのトリニティの原価マスクの製造・販売プロジェクトは素晴らしいと考えています。
2020年7月3日:トリニティ原価マスク完売(=プロジェクト成功)
そして、順調に在庫がはけて、無事完売となりました。
「6月29日に通常販売に切り替え、7月3日に完売」とは、プロジェクトの終わり方としても素晴らしいものだと考えています。
下図のツイートを見たときは、なぜかホッとした気持ちがしたのと、妙にうれしかったことを思い出します。
トリニティの原価マスクが誕生するまで
トリニティのマスク生産は、当初20,000枚で自社及び関係者を中心としたものだったそうですが、思うところがあり「原価マスク」として一般販売をすることになったそうです。
参考:【原価マスクのすべて(1)】原価を販売価格にした「原価マスク」登場。日本のマスク難民を救いたい。
4月27日に「原価マスク」としてリリースをだしたところ、1日で約100万枚(20,000箱)、施設向けを含めると500万枚(100,000箱)の申し込みがあったそうです。
この結果を受け、
- 当初想定の1回限りのワンショットプロジェクトの変更を決断した。
- 需要に対して供給できるよう、ゴールデンウィーク中に量産体制を整え、5月中にはおおよその生産と入荷の目処が立った。
決断とその後の量産体制を整えるまでのスピード感が素晴らしいです。
結果的には、入荷予定の5月11日が遅延し、5月15日の初回入荷となったそうですが、「非常事態宣言(緊急事態宣言)」の中、中国でマスクを製造し日本に輸入することは平時の通関でも簡単なものではないと思います。
製造工場のクリーンルームの使用期間と受注量との関係など、リアルにものを製造・販売することは、十分にはない情報の中で適時判断・決断し、状況に合わせて変化していきます。
プロジェクト・マネジメントの難しさと達成感は、この辺のことが理由の1つになっているのかもしれません。
トラブル対応
トリニティの原価マスクの製造・販売、大小様々なトラブルが発生していたことでしょう。
FAQも用意されていて、お客様のことを考えたサポート体制を作っていると思われます。
ここでは、2つのトラブルとサポート業務でも有効な対策について説明します。
トラブル1:原価マスク当選メール誤送信
人がやる作業には、ミス(ヒューマンエラー)がつきものです。
どの様な製品のメーカーでも、ヒューマンエラーを無くすために日々様々な努力をしていますが、それでもミスはゼロにはなりません。
人がやるからミスが起きるのであれば、原価マスクの製造・梱包を自動化する等人がやらなくて済むような対策をとるしかありません。理屈はそうなんですが、実際にはコスト的にすべてのミスに対して同様の対策をとることは現実的ではないということもこれまた事実です。
発生したミスは取り返しがつきません。だからこそ、原因を調べ再発防止策を行います。
以下の例では、よくある対応策ではありますが、トリニティとしては妥当な対策なのだと推測します。
私の軽々では、対外的に示す対策よりもさらに上の対策をしていることが多いです。
トラブル2:在庫切れで購入できない
通販サイトのシステム上のトラブルです。
抽選の場合、お客様1人の購入数は、最小1箱、最大4箱までなので、抽選当選者向けの在庫は、お客様1人当たり最大4個の在庫数を確保する必要があります。
抽選販売も1回だけではなく、継続して続くため在庫数を正確に把握し、販売システム上に正しく入力・設定しなければなりませんが、不慣れな上に通常よりも大量かつ急ぎの発送となるためトラブルとなったのではないかと推測しています。
ミスはミスとして認め、速やかに対応することがトラブル対応の鉄則です。
サポート業務でトラブル発生時の初動が遅れると大変です。
偉い人に後はサポートでやっといてと言われても(指示されても)、こじれてからでは長期戦です。
そして、一番困っているのはお客様だったりします。
お詫び対応:イラスト活用
生産や輸送が計画通りにいかず、お詫びをすることがあります。
そんな場合に、下図のようなイラストが添えたあるとホッとします。
お客様からすれば、自分のミスでも間違いやすい場合は注意喚起して欲しいし、遅れるなら遅れると知らせて欲しいものです。
プロジェクト・マネジメントとしてのまとめ
トリニティの原価マスクは完売したので、プロジェクトとしては成功したと判断しました。
ここでは、私見になりますがプロジェクト成功の要因について列挙します。
トリニティの社長さんの思いは、以下のページをご参照ください。
プロジェクトの目的が明確かつ具体的
トリニティ社長のプレジデントほっしいさんのTwitterやブログ記事からも感じるのですが、気づいた点を列挙します。
- プロジェクト責任者として社長が自ら行動している。
- 結果、突貫工事を行ない実質2日間でのリリース
- 目的
- 日本のマスク難民を救いたい。
- 目標(プロジェクトの終了条件)
- 当初1回だけの単発プロジェクト(リリース後変更)
- リスク管理(キャッシュフロー)
- キャッシュアウトと売れ残りリスク
- 状況に応じた対応
- キャンセルできないという案内はしたが、キャンセル・数量変更・重症変更の依頼が膨大
- サポート対応の増加
- FAQを読まない人は全く読まない
- 学び
- 1例ですがオンラインストアのシステムの改良により使い勝手もよくなっていった。
プロジェクト成功の理由は1つではないと考えています。
社長の行動力に負うところが大きいのは確かですが、
- プロジェクトの立ち上げ
- チーム編成(製造から顧客への出荷まで、社内外を含む)
- リスク管理
がうまく回っていたので、トラブルや変更に対してもプロジェクト成功に向けて迷うことなく進めたのではないかと考えています。
リーダーシップの発揮
社長自ら現場確認をしているようです。
当然身体は1つなのですべての確認ができるわけもなく、任せる部分も相当あるのでしょうが、ブログやTwitterから要所要所は自ら確認しているように思いました。
トリニティの原価マスクの製造からお客様への出荷までの主な流れは、次の様になります。
- 中国にある工場のクリーンルーム(特別な協力を得た)
- トリニティとしてはマスクは、新規開発・製造品
- 日本への輸送(通関、船便)
- 顧客からの受注
- 顧客に届ける
文字にすれば簡単ですが、原価マスクというリアルなモノが動いていますし、いかに社長とは言え1人でできることではありません。
上記の主な流れの中には、以下の通り様々な関係者がいます。
- マスクを製造する工場(製造会社)
- 工場から港へ運ぶ(運送会社)
- 通関(中国と日本の役所)
- 会社に運ぶ(運送会社)
- 顧客の注文を受ける(システム管理、システム利用者)
- 入荷・梱包(倉庫の会社)
- お客様に届ける(運送会社)
そして、トラブルは起きるもの、起きた時の対応は責任者である社長さんしか決められません。
原価マスク・プロジェクト振り返り
2020年7月4日に、トリニティのブログ「トリログ」で原価マスクのプロジェクト終了の記事が出ていました。
参考:原価マスク、すべての在庫を販売しきってプロジェクト終了
プロジェクトが終わったら、成功してもしなくても振り返りをしておくことが大切です。当事者の記憶は部分的なだけでなく、薄れていくものなので、記録に残しておかないと次に活かすことができません。
以下、トリニティの原価マスクプロジェクトについての私の感想を列挙します。
申込者に対する原価マスクの供給
ブログによれば、
予約抽選購入申込者が約15万人、重複者を除いておおよそ13万人(重複が恐ろしく多かったです)、最終的にはすべての方にメールでご案内を差し上げて終わることができましたので、完売するまでの間にはすべての方に購入できる機会を提供することができました。
さらっと、「最終的にはすべての方にメールでご案内を差し上げて終えることができた。」とありますが、これはプロジェクトの成果としては、本当に素晴らしい結果です。
いつまでに何枚生産するかの決定は、次の様なことを含めまさに経営判断だったと推測します。
- 見込みよりも最終的な総生産数が多過ぎれば、在庫となる。
- 5月の連休明け以降マスクの供給が増え価格は低下傾向
- 原価マスクは利益をのせられない。
- パッケージに原価を明記しており現実的に無理と思われます。
- 供給期間が長くなれば、製造工場の確保とそのコストにも影響がでる。
また、「重複者約2万人」への対応は、本当に大変だったと推測します。
顧客データベースの住所確認をしたことがあります。確か4桁、千件(1,000社)を超えていました。100や200なら気合で何とかなるのですが、1日の中でも集中できる時間を選びコツコツ積み上げていった覚えがあります。
完売できた理由の分析
ブログによれば、次の通り完売できた理由を分析しています。
前述のように、価格と供給は安定してきた後にも、引き続き購入をしていただいたのは、ひとつは個包装をしていたので持ち運びなど使い勝手の良さがあったことと、当社の取り組みに対するご信頼をいただいたのかなと思っています。
私は2箱購入しましたが、その理由は以下の通りです。
- 「トリニティが販売する原価マスクなら間違いがないだろう。」と総合的に判断して購入を決めました。
- 個包装だったので、1箱ではなく2箱にしました。
マーケティングの考え方についての振り返り
以下の部分は、原価マスクの製造・販売を成功に導いた大きな要因になっていると考えています。
私も含めて、当社スタッフのソーシャルでの発信などにより、別業界からきて実績もない中で、マスク製造・販売のプロセスまで多くの部分を開示、ご説明することで安心していただけたのではないかと思っています。
価格だけではないところに価値を見いだして、購入していただいたという結果は、私たちにとっては正しいマーケティングの仕方として勉強になりましたし、ちゃんとやれば結果も得られるという自信にもなりました。本当にありがとうございました。
さらりと、「価格だけではないところに価値を見出して」と書かれていますが、トリニティの社長さんの人柄やトリニティの職場のよい空気を感じました。
参考:トリニティ原価マスクの使用方法と使用感
トリニティの原価マスク、使用方法の説明も丁寧です。
マスクをつける際、知らないメーカーの箱マスクでは、現物をみて表裏を確認しますが、パッケージには下図の説明があります。
少々字が小さいですが、イラストもあるので分かりやすいと感じました。
Twitterでもマスクのつけ方について説明がありました。
ゴム紐が外側についている理由、プリーツが下向きになっている理由が明確に説明されています。
モノづくりなので、どうしてこの様な仕様になっているのか理由が分かると納得感が違います。
トリニティの原価マスクを購入して使ってみた感想を列挙します。
- ゴムひもの接着面が表面なこと
- 見た目に分かりやすい。
- マスク左右の密着性がよい。
- 匂い
- 開封時に微かに薬品?のような匂いがしましたが、すぐに気にならなくなりました。
- ゴムひもの当たり具合
- 柔らかい当たり具合で、耳が痛くなりません。
4月から使っていたマスク(50枚1袋の箱マスク)は、ブランド不明でしたが、
- きついので、ゴムひもをよく伸ばしてから装着していました。
- 雨の日などうっかりしてゴムひもをしっかり伸ばすのを忘れると耳が痛くなりました。
- 匂いは最初からほぼなし。
このマスクが原因だと思われるのですが、1箱50枚のうち30枚ほどを使い終えた頃、
- 急に耳がかゆい。
- かゆいので耳に触ってしまう。
- 耳に触ると熱を持っているような感じがする。
様になりました。
家人曰く、
「マスクにかぶれたのではないか。」
言われてみれば、肌が弱く、日焼けは火傷と考えている私なので、素性の分からないマスクを使うのをやめて、早速トリニティの原価マスクを使っています。2箱買って正解でした。
まとめ
毎年年末から5月頃まで花粉症でマスクは欠かせない私ですが、2020年の春は新型コロナの影響でいつものマスク手に入らなくなりました。
そんな中スマホケースで知っていたトリニティから原価マスクが販売され、抽選は当たりませんでしたが完売直前に2箱入手することができました。
ここでは、トリニティの原価マスクの新規製造・販売について、プロジェクト・マネジメントの視点から以下の項目でまとめました。
- トリニティ製のスマホ・ケースを使っていました
- トリニティの原価マスクプロジェクト
- 2020年4月27日:販売告知
- 2020年5月10,15日:製造進捗情報の公開
- 2020年5月8日:アクセス集中で抽選販売に変更
- 2020年5月12日:第1回抽選
- 2020年5月22日:マスク梱包方法の変更
- 2020年6月22日:先着販売開始
- 2020年6月29日:抽選販売から通常販売へ
- 2020年7月3日:トリニティ原価マスク完売(=プロジェクト成功)
- トリニティの原価マスクが誕生するまで
- トラブル対応
- トラブル1:原価マスク当選メール誤送信
- トラブル2:在庫切れで購入できない
- お詫び対応:イラスト活用
- プロジェクト・マネジメントとしてのまとめ
- プロジェクトの目的が明確かつ具体的
- リーダーシップの発揮
- 原価マスク・プロジェクト振り返り
- 申込者に対する原価マスクの供給
- 完売できた理由の分析
- マーケティングの考え方についての振り返り
- 参考:トリニティ原価マスクの使用方法と使用感