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設計心得(マインドセット):設計に対する考え方や設計への取組み姿勢

教育・訓練

内部監査で設計責任者や設計担当者の方とざっくばらんに意見交換をしていると、次のような悩みを聞くことがあります。

  • 「設計品質が上がらない」
  • 「設計品質を上げるにはどうしたらよいか?」
  • 「設計者は何を意識して設計すればよいのか?」

正直なところ正解はないのですが、設計心得としてわかりやすい例に株式会社タマデックさんの設計十訓(設計の心得十カ条)があります。

ここでは、設計心得とタマデックの設計十訓について説明します。

設計十訓は、設計者だけでなく、営業、調達、製造にも適用可能です。

はかせ
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なお、私とタマデックさんとの間には公私において一切関係はありません。念のため申し添えさせて頂きます。

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設計心得とは何ですか?

「設計心得」、会話では便利に使ってしまうのですが、会社によっても人によってもの意味することが違います。

「設計心得」の一般的な意味はあるのかGoogle先生に聞いても、日本語ではニュアンスやイメージの様な抽象的なことしかわからないので、マイクロソフトのCopilotに「設計心得の英語での表現」を聞いてみました。

はかせ
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日本語の言葉の意味を明確にしたい時に、英語での表現を調べていくとヒントになることがあります。

この記事でとりあげる「設計心得」は、設計者が設計にあたり考える指針のようなイメージで、Copilotの結果から抜粋したのが次の3つです。

  • Design principles(設計原則):設計における基本的な考え方やルール
  • Design philosophy(設計哲学):設計への姿勢や価値観
  • Design mindset(設計マインドセット):設計に対する考え方や取り組み姿勢

あらためてこの3つについて考えてみた結果は次の通りです。

  • 設計における基本的な考え方やルールではありますが、原則(principles)というほどおおげさなものではありませんので、設計心得は設計原則ではないと考えました。
  • 設計への姿勢や価値観ではありますが、哲学というと大げさなので、設計心得は設計原則ではないと考えました。
  • 消去法になりますが、設計マインドセットという設計に対する考え方や取り組み姿勢が設計心得に近いイメージになります。

「設計心得」のニュアンスについてのCopilotの結果から抜粋したのが次の3つです。

  • 経験から得た教訓(例:失敗から学んだこと)
  • 設計に対する姿勢(例:ユーザー視点を忘れないこと)
  • 価値観や優先順位(例:安全性を最優先すること)

ここでは、設計心得の意味を定義するところまでは必要ないため、次のような意味合いとします。

  • 「設計心得(設計マインドセット)」とは、設計に対する考え方や設計への取り組み姿勢をさす。

設計十訓(設計の心得十カ条)

あえて解説はしませんが、株式会社タマデックの設計十訓(設計の心得十カ条)は、わかりやすい言葉、簡潔な表現で設計の心得が10個列挙されています。

設計者として、設計チームや部門の責任者として、10個すべてを一度に求めるのは現実的にはハードルが高すぎると思います。

現状を把握してから、十カ条の中で最も気になるものから取り組んでみてはいかがでしょうか。

株式会社タマデックの設計十訓(設計の心得十カ条)

株式会社タマデックの設計十訓(設計の心得十カ条)を以下に列挙します。

株式会社タマデックのWebサイトの企業情報に企業理念として公開されていますのでご参照ください。

1. 依頼者の気持ちになり切れ

2. 設計諸元を再度確認せよ

3. 期限は最も重要な仕様である

4. 計算記録は明確に残せ

5. 設計推移は記録せよ

6. 自分の図面に責任を持て

7. 図面に個性を出すな

8. 反原則設計は充分意見を聞け

9. アイデア、工作法、製図の絶えざる研究

10. 一つの考えに拘るな

はかせ
はかせ

十カ条の1つ1つがわかりやすい言葉で説明されていると思いますが、実行しようとすると1つ1つが深いなと思います。

設計者でなくても、困った時に読んでみると、ヒントや気付きが得られることがあります。

営業、調達、製造にも適用できる設計十訓

株式会社タマデックの設計十訓(設計の心得十カ条)は設計者の心得ですが、設計者以外、営業、調達や製造にかかわる方についても適用できることもあります。

例えば、次のようなイメージです。

  • 「依頼者の気持ちになり切れ」は、営業ならお客様、調達なら購入先と使用者、製造者なら依頼者や使用者の気持ちになり切れということです。
  • 「設計諸元を再度確認せよ」は、設計諸元を依頼内容に置き換えてみてください。
  • 「期限は最も重要な仕様である」は、期限を納期に置き換えてみてください。
  • 「計算記録は明確に残せ」と「設計推移は記録せよ」は、やりとり、進捗や変更の記録を残残すことです。
  • 「自分の図面に責任を持て」は、営業、調達、製造でも同じように責任をもって仕事をすることです。
  • 「図面に個性を出すな」は、営業、調達、製造でも同じことです。BtoBの仕事は会社対会社の取引(ビジネス)が基本です。
  • 「原則設計は充分意見を聞け」は、原則に反することは充分(十分)意見を聞くことです。これまでの知識や経験を踏まえて原則になっていますので、営業、調達、製造でも同じことです。
  • 「アイデア、工作法、製図の絶えざる研究」は、QMSの継続的改善に通じるものです。
  • 「一つの考えに拘るな」は、困った時、いきづまった時を考えれば、営業、調達、製造にも通じるものです。

「設計十訓(設計の心得十カ条)」に限りませんが、平易な言葉で表現された言葉は奥が深いと再認識させられました。

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まとめ

内部監査で設計責任者や設計担当者の方とざっくばらんに意見交換をしていると、次のような悩みを聞くことがあります。

  • 「設計品質が上がらない」
  • 「設計品質を上げるにはどうしたらよいか?」
  • 「設計者は何を意識して設計すればよいのか?」

正直なところ正解はないのですが、設計心得としてわかりやすい例に株式会社タマデックさんの設計十訓(設計の心得十カ条)があります。

ここでは、設計者だけでなく、営業、調達、製造にも適用可能な、設計心得とタマデックの設計十訓について、以下の項目で説明しました。

  • 設計心得とは何ですか?
  • 設計十訓(設計の心得十カ条)
    • 株式会社タマデックの設計十訓(設計の心得十カ条)
    • 営業、調達、製造にも適用できる設計十訓
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