設計の再開発

設計の再開発設計の再開発

3D CADにCAE(シミュレーション)と設計ツールは、パソコンの普及と共に大きく変わりました。

確かに設計ツールが3D CADになりできることは増えていますが、反面、図面作成に限れば3D CADで図面を作り上げるために必要な工数はかなり増えています。設計現場からは、「図面作成が間に合わない」、「図面を描く時間がない」との声が聞こえてくるのも必然のように思えます。

しかし、設計の品質(図面の品質)は上がるどころか、設計に起因するトラブルが増えたと感じることも多いのではないでしょうか。

ここで3D CADの導入について疑問が浮かびます。

  • 3D CADの導入は、図面を描く工数が増えたデメリットだけなのか?
  • 3D CADの導入により、設計で得られるメリットはないのか?

「製品の品質とコストの8割は、設計段階で決まる」と言われています。3D CADやシミュレーションツール(CAE)を設計ツールとして活用することで、設計力を強化したいものです。

ものづくり白書2020:製品品質とコストの8割を決める設計力強化
製品の品質とコストの8割は設計段階で決まると言われています。一方でコスト削減の8割は製造コストによるとも言われ、メーカーの体力勝負になっている一面もあるようです。「2020年版ものづくり白書」を引用しながら設計力の強化について説明します。

ここでは、ISO9000が求める設計・開発のプロセスを改めて振り返ることから、設計そのものについて考え、3D CADを活用した設計の再設計について考えていきます。

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ISO9000認証取得企業の設計に関する悩み

ISO9000の中でも定評があるのが設計・開発プロセスの部分です。

しかし、次のような声を聞くことも少なくありません。

  • DR(デザインレビュー)をやっているのに手戻りが大きい。
    • 設計が始まっているのに商品企画から要求が出てくる。
    • 設計DRで合意したのに設計が始まってからの要求変更で、納期も予算も大幅に変更せざる得ない。
  • DR(デザインレビュー)の文書が形だけで中身がない。
    • 設計資料が過去の類似(近い製品)のコピペで意味がない。
    • 顧客ニーズと言うものの「競合品のすべての機能を有すること」を要求する割に何が要求なのか説明できない。

DR(デザインレビュー)についての次の様な疑問をもったことはありませんか?

  • 大企業は本当にいくつものDR(デザインレビュー)をやっているのだろうか?
  • DRにみあった成果は得られているのだろうか?
  • 何のためにDRをやっているのだろうか?

そこで、まずはISO9000の規格要求である設計・開発プロセスについて振り返り、現状を改めてみなおしてみます。詳細は、以下の記事をご参照ください。

ISO規格が求める設計開発プロセスとデザインレビューの振り返り
ISOを取ったけれども設計品質は上がらないし、設計起因のトラブルが減らないといった悩みを聞くことは少なくありません。ISO9000の設計・開発プロセスを自社で活用するため、まずはISO規格が求める開発フローについてまとめています。
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設計・開発プロセス見直しのすすめ

モノづくりの設計・開発プロセスは、製品や会社によっても違います。

品質マニュアル同様、設計・開発プロセスについても、ISO9000の規格で要求されていることを自社に合わせて取り込むことがポイントとなります。

このため、設計・開発プロセスの見直しには、

  • 規格が要求していることを知る
  • 自社の設計・開発プロセスの現状を知る

ことが必要です。

これまでやってきたことを見直そうというのですから、いきなり変えることは現実的ではありません。

まずは、小さなプロジェクト(小規模の開発や改修)のメンバー(営業、商品企画、技術、製造)により取り組むことを考えてみます。

プロジェクト「設計の再開発」の背景

プロジェクト「設計の再開発」の背景やポイントとして、次のようなことがあると考えています。

  • 背景(プロジェクトのきっかけ):自社で作った設計・開発規定のフローが回せない
  • モノづくりの中で優先順位を決める要素には、品質(Q)、コスト(C)、期間(=設計スピード)と特許(Pa)がある。
  • モノづくりのプロセスには、(アイディア)、企画、設計、試作、生産(量産)があるが、生産、生産技術だけでコストの課題を解決できないところまできている

悩める中小企業にありがちな設計・開発プロセス

悩める中小企業にありがちな設計・開発プロセスの現実について見直し、設計スピードを上げる「設計の再開発」について、次の記事にまとめました。

悩める中小企業にありがちな設計・開発とDR(デザインレビュー)
ISO規格が求める設計・開発プロセスを自社に合わせず導入すると、あるべき姿の設計・開発ルールを作り、目的の分からないDRのための書類を作る等設計以外の仕事が増え、モノづくりの品質・コスト・納期は以前と変わらないまま。設計を再開発しませんか?

中小企業のモノづくり(製品開発)を料理と比べてみると

設計・開発プロセスには定評のあるISOを導入したのに、トラブルが減るどころかDRの形骸化など新たな問題が増え、設計者が頑張れば頑張るほど疲弊しているというように笑えない実話を聞いたことがありませんか?

モノづくり(設計、製造)のトラブル原因と設計の考え方

モノを作っている以上、トラブルやクレームをゼロにするのは難しいのですが、トラブルやクレームが減るどころか増えているようにさえ感じるのはなぜなのでしょうか?

設計や製造トラブルについて、私が経験したことやモノづくりの現場で見たり聞いたりしてきたことから共通点はないのか考えてみました。

モノづくり(設計、製造)のトラブル原因と設計の考え方(設計思想)
モノづくりの設計や製造で繰り返されるトラブルについて、自ら経験したことや見たり聞いたりしたことを通して、モノづくりの3大トラブル(新規設計、トレードオフ、何らかの変更)、設計思想(設計の考え方)及び4M変更と製造トラブルについて説明します。
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プロジェクトのリスク管理

プロジェクトのリスク管理については、以下のページをご参照ください。

リカバリが大変だったプロジェクトの思い出
これは、2年で教育・訓練用のビデオを作るというプロジェクトの思い出です。 私自身にネガティブな記憶はないのですが、周りからは大変なのに大丈夫かなと静かに見守られていたようです。 振り返ってみると、 プロジェクト1年と4か月経過後...

ものづくり白書2020に学ぶ

中小企業のモノづくりについて、これからのヒントになるようなものがないのかと思い。「ものづくり白書2020」を読んでみました。PDFで約300頁ありますので、概要と気になったことについてまとめています。

「製品の品質とコストの8割は、設計段階で決まる」と言われています。3D CADやシミュレーションツール(CAE)を設計ツールとして活用し設計力を強化する戦略、モノづくりIoTなどについてまとめています。

モノづくり4.0
モノづくりを支えている中小のモノづくりメーカー、小規模なところも多いのですがIoTの活用はこれからのモノづくりのヒントになると考えています。「ものづくり白書」やモノづくりIoTなどについてまとめています。

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設計の再開発

料理のレシピに相当する設計文書とは何だろう?設計見直しのヒント

定評あるISOの設計開発プロセスを品質マニュアルや設計開発規定に定めたはずなのに、設計トラブルは減らず形だけのDR等に悩むメーカーは珍しくないようです。製品を料理に例えレシピに相当する図面と仕様書以外の設計の文書についてまとめています。
2021.02.21
設計の再開発

モノづくり(設計、製造)のトラブル原因と設計の考え方(設計思想)

モノづくりの設計や製造で繰り返されるトラブルについて、自ら経験したことや見たり聞いたりしたことを通して、モノづくりの3大トラブル(新規設計、トレードオフ、何らかの変更)、設計思想(設計の考え方)及び4M変更と製造トラブルについて説明します。
2021.02.21
設計の再開発

悩める中小企業の製品開発を料理と比べて考えてみる

ISO9000を導入したのにトラブルが減らず悩みが深まるばかりのモノづくりメーカーは少なくありません。モノづくりメーカーの設計・開発プロセスから、トラブル原因、料理(弁当販売)との比較、設計現場で起こっていることについてまとめています。
2021.02.21
設計の再開発

悩める中小企業にありがちな設計・開発とDR(デザインレビュー)

ISO規格が求める設計・開発プロセスを自社に合わせず導入すると、あるべき姿の設計・開発ルールを作り、目的の分からないDRのための書類を作る等設計以外の仕事が増え、モノづくりの品質・コスト・納期は以前と変わらないまま。設計を再開発しませんか?
2021.02.27
設計の再開発

ISO規格が求める設計開発プロセスとデザインレビューの振り返り

ISOを取ったけれども設計品質は上がらないし、設計起因のトラブルが減らないといった悩みを聞くことは少なくありません。ISO9000の設計・開発プロセスを自社で活用するため、まずはISO規格が求める開発フローについてまとめています。
2021.10.09
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