2023年から「ISO9001 品質マネジメントシステム-要求事項」の改訂作業が、TC176/SC2で進められてます。
- 「ISO9000 品質マネジメントシステム-基本及び用語」についても改訂が進められています。
ISO(国際標準化機構)の技術専門委員会(TC176/SC2)でISO9001の改訂作業が進められていること以外、具体的な改訂内容やいつ発行されるかは分かっていませんが、気にはなります。
ここでは、2024年8月現在のISO9001の改訂作業とSMART規格について説明します。
ISO9001の改訂作業を担当する組織
2023年から「ISO9001 品質マネジメントシステム-要求事項」の改訂作業が、TC176/SC2で進められてます。
TC176/SC2とは
TC176/SC2とは、ISO(国際標準化機構)の技術専門委員会の1つです。
TC176は品質管理及び品質保証、SC2は品質システムを担当しています。
日本のISO/TC176担当組織は
日本では、日本規格協会が、TC176/SC2の国内員会を運営しています。
具体的には、ISO 9001を含むTC 176開発規格案に対するコメントのとりまとめや、国際規格に対応したJIS原案の作成などを行いっています。
ISO 9001改訂の経緯と最新の作業状況については、
日本規格協会の「ISO9000ファミリーの開発経緯」のページにまとめられています。
2024年8月現在のISO9001改訂作業
2024年8月23日に、ISOのWebサイト掲載されたニュースによると、
- ISO/TC176/SC2では、2024年9月に2nd Committee draft(CD2)を発行することが決定された。
とあります。
同Webサイトには、2024年8月6日に、2,000件を超えるコメントの検討を開始したとのニュースもありましたので、ISO9001の改訂が行われることは間違いなさそうです。
改訂内容と改訂時期はいつ頃分かる?
QMSの更新審査の際に、気候変動の件とは別に、ISO9001の改訂についても聞いてみましたが、何も教えて頂けませんでした。
審査機関として当たり前の対応なので、教えてもらえることはないだろうと分かっていて、あえて質問してみました。
ISO9001の具体的な改訂内容が分かるのは、まだ先のことのですし、発行は2026になるかもしれません。
SMART規格とは
ISO9001の改訂について調べていると、SMART規格という言葉がでてきます。
- SMART規格:Standards Machine Applicable, Readable and Transferable
SMARTとは、規格作成をICT技術を使って管理する、規格のデジタル化のイメージです。
例えば、ある規格のデジタル化は、下表の段階で進めていくイメージになります。
- レベル0が紙の規格
- レベル1で紙を電子化したPDFの規格
- レベル2がXMLによる電子化
レベル | 説明 |
---|---|
レベル0 | 紙 |
レベル1 | |
レベル2 |
XML MACHINE-READBLE文書:規格構造を機械が理解できる。 |
レベル3 | MACHINE-READBLEコンテンツ:規格内容を機械が識別できる。 |
レベル4 | MACHINE-INTERPRETABLEコンテンツ:規格内容を機械が解釈し利用できる。 |
SMARTの詳細は、日本規格協会やISOのWebサイトをご参照ください。
SMART規格の個人的なイメージは、以下の通りです。
- レベル0が紙の規格
- レベル1で紙を電子化したPDFの規格
- レベル2がXMLによる電子化
- レベル3以上は、AIを利用して規格が日々の業務に組み込まれている。
規格内容について質問したり助言を求められたりするのは便利でよさそうです。頻度的には少々疑問はありますが。
まとめ
2023年から「ISO9001 品質マネジメントシステム-要求事項」の改訂作業が、TC176/SC2で進められてます。
具体的な改訂内容やいつ発行されるかは分かっていませんが、気にはなります。
ここでは、2024年8月現在のISO9001の改訂作業とSMART規格について、以下の項目で説明しました。
- ISO9001の改訂作業を担当する組織
- TC176/SC2とは
- 日本のISO/TC176担当組織は
- 2024年8月現在のISO9001改訂作業
- 改訂内容と改訂時期はいつ頃分かる?
- SMART規格とは