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全般的にレベルが低い(力量不足)な場合、内部監査で何をみる?

全般的に力量不足、内部監査で何をみる? 内部監査の活用と監査員教育

せっかく認証を取得・維持しているISO900を、会社全体のレベルアップに利用したいと思い、マネジメントレビューと内部監査で業務改善を進めたいと考えています。

はかせ
はかせ

全般的にレベルが低い(力量不足)ということは、何か普通にやれば伸びることでもあるなと考えています。

答えは見つかっていませんが、「小規模のモノづくりメーカーの品質保証」をテーマに現時点で考えていることについてまとめました。

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全体的にレベルが低い(力量不足)な現状

中小のモノづくりメーカーにありがちな状況ですが、

  • 多品種、少量、短納期の仕事が多い。

結果的に、

  • ムリな納期でモノを作ることになる。

このしわ寄せ(辻褄合わせ、帳尻合わせ)は、

  • (出荷を止める権限しかない)品質保証部門の責任者

に行き着きます。

はかせ
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営業や調達の担当者にしてみれば、納期が迫っており「検査に合格すればよい、出荷さえできればよい」となりがちです。

結果お客様の不満足となっていることを知ってか知らずか・・・。

品質保証部門の仕事は検査だけだというイメージも強いようですが、検査についての誤解も多いように感じています。

検査員の仕事(やっていること)は、

  • 図面や仕様書通りに製品ができているか確認すること

です。

製品検査:設計通りモノができ上がっているかの確認
「検査でモノの品質はよくならない」のですが、ここでは製品検査について説明します。メーカーの検査は「設計通りにモノができているかの確認をすること」です。分解しないと検査できないこともあるため、検査までの各プロセスが100%できていることが前提です。

検査で合格にならない理由は単純で、

  • 図面や仕様書通りに製品ができていない。

ことにつきます。

では、なぜ図面や仕様書通りに製品ができていないのかについて考えてみます。

図面や仕様書通りに製品ができてない理由

多品種、少量、短納期のモノづくりにおいて、図面や仕様書通りに製品ができていない理由をいくつか列挙してみると、

  • 購買(調達)に図面で見積依頼をするルールだが図面ができていないので類似の図面に手書き修正でお願いする。
  • 納期に間に合わないからと営業が購買を通さず製造委託先に直接発注してしまう。
  • 急ぎで頼む割には図面の変更、修正、数量変更が発生する。

ムリして製造した品物ができてくると、

  • 直送したいので出張検査となりコストアップ(持ち出し費用)
  • 修正された図面がない。
  • 納期優先で手直しが増える。

といったことが発生し、これが常態化していきます。

本質的な原因は、

  • ムリな納期での受注

となるのでしょうが、営業予算達成と言われ黙認されてしまいがちです。

例えば短納期であったとしても、お客様は品質は通常納期と同等の製品だと考えていますので、結果的には表に出ないお客様の不満足が積み重なっていき、いつか表面化してクレームとなります。

品質クレームの責任者は品質保証部長だと言われても、

  • 品質保証部では対策しようがないよ(弱気)。

なのが本音ではないでしょうか。

多品種・少量・短納期を品質を落とさず供給できる仕組みや体制を作ることが必要ですが、これは一朝一夕にはできませんし、社長の強力なリーダーシップも必要なのは間違いないと思います。

それほど多くの業種や現場を見てきたわけではありませんが、業種や業界、規模を問わずありがちな様です。

以上、ダメダメなイメージしか浮かばないかもしれませんが、見方を変えれば普通のことを普通にするだけで改善できてしまうということでもあります。

学校のテストであれば、勉強しなかった人が勉強をすれば得点が上がるようなイメージです。

うれしいこと、ささやかな喜び

上述の様な毎日の中で嬉しいこともあります。

はかせ
はかせ

ちょっとした成長に気づくといった感じです。

例えば、

  • お客様からの質問を、そのまま聞いてくるだけだった営業が、自分なりに図面を持って質問して来た時。
  • 営業からの(製造委託先への)見積依頼を、右から左に丸投げしていた購買担当者が、図面を見てどうやってモノを作っているのか自ら確認していることを知った時。

相変わらず変わらない担当者もいますが、

  • 人は変われる。
  • しかし、変えることはできない。

と思いつつ、何か起きたら対応できるように網を張り、日々の業務を回しています。

大企業であれば、仕組み(社内ルール)を変更して変えていくことができます。

しかし、そもそものルールが曖昧な中小企業においては、よい循環(PDCA)が回り出すには、

  • 経営層のリーダーシップ(ビジョン)
  • 公正な評価と再配置

が必要なのかなと考えています。

内部監査責任者としてできることは?

以上、愚痴っぽくなってしまいましたが、内部監査責任者としてできることもあります。

全社及び各部署の内部監査のポイント、業務改善につながら内部監査を行うための情報としては、

  • マネジメントレビューのアウトプット
    • 通常大きな変更はないと思われます。
  • 内部監査報告書(総括)
  • 各部署の品質目標実施計画の前期実績と今期の計画
  • 各部署の内部監査報告書とチェックリスト

を参考にしています。

今期の内部監査計画やチェックリストに反映する範囲は、

  • 前期分しかみない。
  • 3年程度の実績をみる。

とし、考慮事項として、

  • 各部署長の力量(レベル)

を加味するようにしています。

内部監査計画には、

  • 内部監査担当者の力量と参考資料

を準備しています。

はかせ
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内部監査において、各部署や担当者でよくなっていることがあると嬉しく思い、さらに手助けできることはないかと思いを巡らせることになります。

まとめ

ISO900の認証を取得・維持しているなら、会社全体のレベルアップに利用したいと思い、マネジメントレビューと内部監査で業務改善を進めたいと考えています。

答えは見つかっていませんが、「小規模のモノづくりメーカーの品質保証」をテーマに現時点で考えていることについて、以下の項目でまとめました。

  • 全体的にレベルが低い(力量不足)な現状
  • 図面や仕様書通りに製品ができてない理由
  • うれしいこと、ささやかな喜び
  • 内部監査責任者としてできることは?
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