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JISQ9001:2015と気候変動の追補と品質マニュアル見直し例

ISOとは

2025年2月現在、「ISO9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項」の改訂作業が進められています。

2026年9月頃にISO9001の2026年版として発行されるようですが、JISQ9001の改訂版が出てくるまでは、公開されている情報には注意していますが、審査機関ではありませんので改訂内容の検討などは進めていません。

はかせ
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新しいISO9001の規格が発行されるまでは、品質マニュアルの見直しができないということです。

ISO9001の英語版が出れば、品質マニュアルの改定内容の事前検討はできますが、現時点ではJISQ9001の日本語版の要求事項が出てからでよいと思っています。

2024年、QMSなどのマネジメントシステム規格(MS規格)要求に「climate change(気候変動)」について追加されました。

はかせ
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昨年QMSやEMSの審査を受けた方に聞いてみましたが、「気候変動」については改めて聞かれるといったことはなく、例年通りだったようです。

2025年1月、気候変動について、日本産業標準調査会(JISC)の適合性評価・管理システム・サービス規格専門委員会での、JISQ9001の改正案についての審議結果が出ていました。特に目新しい内容ではありませんが、追補として発行されるようです。

ここでは、JISQ9001:2015の気候変動に関する追補と品質マニュアル等への気候変動追加について以下の項目で説明します。

QMSなどのマネジメントシステム規格要求に気候変動の追加についての詳細は、以下の記事をご参照ください。

この記事は、私の個人的な考えによるものです。正確な情報は記事で紹介している参考リンクをご参照ください。
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JISQ9001:2015の気候変動に関する追補1

2025年1月に日本産業標準調査会(JISC)の適合性評価・管理システム・サービス規格専門委員会での、JISQ9001の改正案についての審議結果から、「JISQ9001:2015 品質マネジメントシステム要求事項(追補1)」について説明します。

「JISQ9001:2015 品質マネジメントシステム要求事項(追補1)」は、ISO9001:2015に対し、2024年発行のAmendent 1(Climate action changes)の内容を追補1として作成されるものです。

追補の内容

気候変動について追加される「JISQ9001:2015 品質マネジメントシステム要求事項(追補1)」の内容は、以下の2つです。

4.1 組織及びその状況の理解

「4.1 組織及びその状況の理解」に、次の文が追加されます。

組織は、 気候変動が関連する課題かどうかを決定しなければならない。

会社(組織)としては、気候変動(地球環境の変化等々)による影響については、マネジメントレビューの検討範囲に含まれていると思われますので、何か新たにはじめるといったことは必要ないと考えています。

ここでいう「気候変動」が、会社として、あるいは、社長として、どのようなことを意味しているのか説明できるようにしておけばよいと考えています。

4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解

「4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解」の注記に、次の文が追加されます。

注記 密接に関連する利害関係者は、 気候変動に関する要求事項をもつ可能性がある。

注記なので、補足説明ととらえればよい内容です。

こちらについても、利害関係者にとっての「気候変動」について、会社として、あるいは、社長として、どのようなことを意味しているのか説明できるようにしておけばよいと考えています。

品質マニュアル等への気候変動追加について

ISO9001の品質マニュアルに気候変動に関する「4.1 組織及びその状況の理解」と「4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解」の改定内容について、私見ですが説明します。

気候変動の意味

今さら感もありますが、「気候変動」という言葉の意味について説明できるようにしておくことが必要です。

すでにISO9001の認証を取得・維持されている場合は、意識せずに説明できることだと考えています。

「気候変動」という言葉だけみると、その意味するところが漠然としたイメージになりがちです。

「会社に影響を与える気候変動に関することは何か?」といった視点で、具体的にイメージしてみると、自社のQMSや会社でやっていることとのつながりが分かりやすくなるかと思います。

  • 例えば、気候変動から環境破壊防止のため、原料、製造や輸送などのコストアップによる影響を受けている。
  • 原料、製造や輸送のコストアップについては、考慮している。
  • つまり、気候変動についても考慮していることになる。
はかせ
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「気候変動」と考えると難しくなりがちなので、気候変動という地球規模の環境に関することなので、身近なことから考えはじめてみるとよいと思います。

 

はかせ
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昨年QMSやEMSの審査を受けた方に聞いてみましたが、「気候変動」については改めて聞かれるといったことはなく、例年通りだったようです。

品質マニュアルに気候変動について追加する場合の例

ISO9001の改訂作業が進められている今、品質マニュアルに追記するほどのことではないと考えていますが、JISQ9001:2015の追補が発行されて、品質マニュアルに反映させるのであれば、改定内容は次のイメージです。

  • 品質マニュアルの「4.1 組織及びその状況の理解」に、「気候変動に関連する課題かどうかについては、マネジメントレビューにより決める。」と追記する。
  • 具体的には、マネジメントレビューのインプット情報に説明を加える。
  • 「4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解」についても、マネジメントレビューのインプット情報に説明を加える。
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まとめ

2025年2月現在、「ISO9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項」の改訂作業が進められ、2026年9月頃にISO9001の2026年版として発行されるようです。

2025年1月、気候変動に関するJISQ9001の改正案についての審議結果が出ていました。特に目新しい内容ではありませんが、追補として発行されるようです。

ここでは、JISQ9001:2015の気候変動に関する追補と品質マニュアル等への気候変動追加について以下の項目で説明しました。

  • JISQ9001:2015の気候変動に関する追補1
    • 追補の内容
      • 4.1 組織及びその状況の理解
      • 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
  • 品質マニュアル等への気候変動追加について
    • 気候変動の意味
    • 品質マニュアルに気候変動について追加する場合の例
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