「品質マニュアル3.0」で想定している会社の組織は、「5.3.1 社長の役割、責任及び権限」に「組織図」、この「組織図」に基づき「品質マネジメントシステム体系図」を作成しています。
想定している20名規模の会社の場合、組織図としてはこれでよいのですが、例えば技術部の役割を考えてみると、いわゆる設計・開発だけでなく、製造、購買(外注含む)、品質保証といった役割も必要であり実際に担当しているかと思います。
様々や役割を部長や担当者が兼務で担当しているのが実態であり、開発であれば組織で設計・開発や製造を担当するのではなく、プロジェクトによるチームで進めることになります。
「品質マニュアル3.0」及び関連規定を作成するにあたり、小さい組織の実組織で役割を記述すると、例えば、技術部の中に製造が含まれたり、営業部に購買が含まれるなどかえって分かりにくくなると考え、以下に示す機能別の組織図を想定しています。
機能別組織図
図1 機能別組織図
機能別部署の役割
機能別組織の各部署の役割について説明します。
品質保証(管理責任者)
- ISO事務局
- 内部監査
- 是正処置
- 製品検査、検査・測定機器の管理校正
管理
- 教育・訓練(管理職、全社教育など)
- 人事労務管理
- 総務業務
- 経理・財務業務
- 社内情報システムの運用
営業
- 新規・既存顧客に対する営業活動
- 問い合わせ、クレームなどを含む顧客窓口
購買
- 購買業務
- 外注管理
技術
- 製品の設計・開発
製造
- 製品製造
- 保管
- 入出荷管理
機能別品質マネジメントシステム体系図
機能別組織図に基づき作成した品質マネジメントシステム体系図を以下に示します。
図2 品質マネジメントシステム(QMS)体系図(機能別組織図)
まとめ
ここでは、機能別組織図と各部署の役割、機能別品質マネジメントシステム体系図について説明しました。