ここでは、「品質マニュアル3.0」の
6.計画(事業計画)
についてまとめています。
「品質マニュアル3.0」
「品質マニュアル3.0」の目次は、以下をご参照ください。
6.計画(事業計画)
6.1 リスク及び機会への取組み(リスクを洗い出し、備え、機会(チャンス)を活かす取組み)
6.1.1 リスク及び機会の決定(リスクや機会(チャンス)を洗いだす)
社長は、次の事項のために取り組む必要があるリスク及び機会を決定し、マネジメントレビューにおいて明確にする。
これは、4.1に規定する課題(会社を取り巻く状況)及び4.2に規定する要求事項(利害関係者の要求事項)を考慮し、品質マネジメントシステムの計画(品質に関する仕組みやルール)を決める前に実施する。
a)品質マネジメントシステムが意図した結果を達成できるという確信を与える。(品質目標の達成、要求事項を満たす製品提供、顧客満足の向上など)
b)望ましい影響を増大する。(望ましい結果をより良くする)
c)望ましくない影響を防止又は低減する。(望ましくない結果を防ぐ、又は影響を小さくする)
d)改善を達成する。(改善の結果より良い結果を出す)
6.1.2 リスク及び機会の計画(リスクへの対策と機会(チャンス)を活かす行動計画)
社長は、リスク及び機会について、マネジメントレビューにおいて次の事項を明確にし、計画的に取組む。リスクへの対策や機会を生かす活動は、潜在的な影響(予想される問題の大きさや、得られるメリット)に見合ったレベルで行う。
a)上記により洗い出したリスク及び機会についての「リスクへの対策」または「機会を生かす活動」
b)このような対策や活動を、通常業務の流れ(プロセス)の中に、ルールや計画として組み入れる。(品質マネジメントシステムプロセスへの統合及び実施)(4.4 参照)
c)「リスクへの対策」「機会を生かすための活動」の結果を確かめる。(有効性の評価)
6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定(品質目標とその活動計画)
社長は、品質目標を達成するための計画をマネジメントレビューにおいて明確にする。
6.2.1 品質目標の確立(品質目標を決定すること)
社長は、品質マネジメントシステムに必要な、関連する機能、階層及びプロセスにおいて、「方針管理規定」に従い品質目標を決める。それを受けて、部署長は部署の品質目標を定める。
社長は、次の事項を満たす品質目標を文書で定め、変更した場合にはこの文書も改訂する。
a)品質方針と整合している。(品質方針を実現する手段となっている)
b)測定可能である。(目標の進捗状況や結果が、数値やその他の方法で判かる)
c)適用される要求事項(製品に求められている品質、法令・規制など)を考慮に入れる。
d)製品及びサービスの適合、並びに顧客満足の向上に関連している。
e)監視する。(目標の進捗状況をチェックする)
f)伝達する。(目標で定めた内容や結果を、関係者に伝える)
g)必要に応じて、更新する。(状況が変わった場合には、目標の内容を修正する)
6.2.2 品質目標の計画(品質目標を達成するための計画を作ること)
部署長は、品質目標を達成するため、次の事項を決め「方針管理規定」に従い品質目標実施計画を作成する。
a)実施事項
b)必要な資源(必要な要員、そのために使用する設備など)
c)責任者
d)実施事項の完了時期(それぞれの実施事項の完了予定時期)
e)結果の評価方法(実施した結果を評価する方法)
6.3 変更の計画(品質マネジメントシステムの変更に関する計画)
社長は、品質マネジメントシステムの変更をするとき、その内容をマネジメントレビューで決定する(4.4 参照)。
変更は次の事項を考慮し、変更のための段取りや確認事項などを計画して行う。
a)変更の目的、及びそれによって起こり得る結果(変更する目的、変更により得ようとしている結果、変更の影響により起こる結果)
b)品質マネジメントシステムの“完全に整っている状態” (一部の変更により、全体のバランスが崩れたり、他の部分と矛盾が起こらないようにする)
c)資源(変更の実施や検証に使用する要員や設備など)の利用可能性
d)責任及び権限の割当て又は再割当て(変更される仕組みやルールの責任・権限、変更による責任・権限の変更の必要性)
まとめ
ここでは、「品質マニュアル3.0」の
6.1 リスク及び機会への取組み(リスクを洗い出し、備え、機会(チャンス)を活かす取組み)
6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定(品質目標とその活動計画)
6.3 変更の計画(品質マネジメントシステムの変更に関する計画)
についてまとめました。