2026年版のISO9001(JISQ9001)の不適合品処理については、内容に変わりはありません。
「品質マニュアル」の関連規定の1つ、「不適合品処理規定」の一例です。
1 目的
本規定は、製品の要求事項に適合しない製品(不適合品)が誤って使用されたり、納品されたりすることを防ぐために、不適合品の処理を適切に行うことを目的とする。
2 適用範囲
当社で実施する受入検査、工程内検査、最終検査で発生した不適合品、及びクレームなどで発生した不適合品に適用する。
不適合品処理・管理には、特別採用(特採)、廃棄を含む。
3 不適合品の処理手順
是正処置は、「是正処置規定」に基づき実施する。
購買品、社内製造品について、下表に示す。
| 購買品 |
社内製造品以外の全ての製品 製造について製造、製造管理及び購買が担当する。 |
|---|---|
| 社内製造品 | 製造部が製造、製造管理、購買、及び受入を行う製品 |
3.1 不適合品処理のプロセス及び責任者
(1) 購買品(社内製造品を除く)
| プロセス | 担当 | 検討 | 責任者 |
|---|---|---|---|
|
受入検査(購買) 工程内検査(購買) 製造(購買) |
購買 | 購買 | 購買 |
| 最終検査(受入検査) | 検査員 | 品質保証 | 品質保証 |
| 購買管理 | 購買 | 購買 | 購買 |
| クレーム | 原因発生部署 | 原因発生部署長 | 品質保証 |
(2)社内製造
| プロセス | 担当 | 検討 | 責任者 |
|---|---|---|---|
| 受入検査 | 検査員 | 品質保証 | 品質保証 |
| 工程内検査 | 工程内検査員 | 製造 | 製造 |
| 製造 | 製造担当 | 製造 | 製造 |
| 最終検査 | 検査員 | 品質保証 | 品質保証 |
| 購買管理 | 製造(購買) | 製造(購買) | 製造 |
| クレーム | 原因発生部署 | 製造 | 品質保証 |
3.2 不適合品の識別と隔離
(1) 不適合品には、不適合品であることを表示して識別し、間違って次工程に送られることを防止する。
(2) 識別された不適合品は、定められた場所に隔離する。
(3) 抜き取り検査の場合、検査対象ロット(不適合と想定されるロットも含む)に対してロットアウトとし、本規定3.4の処置をとる。
3.3 不適合品に係わる文書発行
3.3.1 購買先の不適合品
購買先の不適合品の場合、品質保証部は、不適合品について回答を求めると共に、関連部署に連絡する。
3.3.2 社内の不適合品
(1) 社内の不適合品の場合には、発見部署は品質保証部長に処置を依頼する。
(2) 品質保証部長は、内容を確認し、対応部署に対処を求める。
3.4 不適合品の内容確認及び処置
不適合品に対しては、その内容を確認した上で次のいずれかの処置を取る。
- 修理後、再検査を行い、顧客要求事項を満足することを確認する。
- 手直しをして使用する。
- 特別採用(特採)を申請する場合は、「4. 特別採用(特採)申請手順」による。
- 返品、又は廃棄処分とする。必要な代品は再製作する。
- ロットアウトとした場合、不適合品の発生原因を究明し、是正する。ロットアウトした製品については、全数検査あるいは他の処置をとる。
3.5 再検査
修理、手直しされた製品は、決められた手順に従い再検査を行う。
3.6 納品後などでの不適合品
不適合品が、顧客に納品後、又は使用開始前に検出された場合は次のいずれかの処置をとる。
(1) 現品の処置
- 現品を回収し、代品を納入する。
- 顧客要求事項を満たすように手直しする。
(2) 既納品の処置
- 不適合品と同一ロット、又は同一条件で製造された既納品については、不適合による影響、又は起こりえる影響を調査・評価する。
- 顧客が特定できる場合は、現品処置について顧客と協議・決定する。
4 特別採用(特採)申請手順
特採申請部署長は、次の事項を検討した上で申請する。
4.1 顧客への特別採用(特採)の了解
顧客に特採の了解を得る場合、特採申請部署長は、その内容を文書で申請し、文書で回答を受ける。特採申請部署長は、その結果を関係者へ報告する。
4.2 技術的要求事項に対する機能品質の検討
(1) 特採申請する製品で、技術的要求事項の確認が必要な場合は、検査などにより確認する。
(2) 技術部は、技術的要求事項に対する設計基準の内容などについて検討する。
4.3 特採申請書の発行
特採申請部署長は、発生した原因及び特採の必要性を「特採申請書」に記載し、4.1の特採についての顧客回答文書、及び必要に応じ品質記録を添付して、品質保証部長に提出する。
4.4 特別採用(特採)の審査・決定
(1) 品質保証部長は、「特採申請書」を関係部署長に配布し、内容の審査を依頼する。
(2) 品質保証部長及び関係部署長は、「特採申請書」の内容を審査する。
(3) 品質保証部長は、最終的に可否を判断し、その結果を関係部署長へ報告する。
5 不適合品に対する是正処置
不適合品に対する是正処置は、「是正処置規定」による。
6 廃棄手順
不適合品を廃棄する場合、製造部長及び購買部長は、稟議申請し、決済後廃棄する。
申請時には、廃棄申請理由、営業部意見、管理部意見を含める。
7 記録の管理
不適合品処理に関する記録は、「品質文書管理規定」により管理する。
